有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G42J
デリカフーズホールディングス株式会社 研究開発活動 (2019年3月期)
急速な高齢化社会を迎え、医療費の高騰が大きな社会問題となる中、国民一人一人が日々の食生活に基づき自己の責任において健康を維持増進すること、すなわち「食によるセルフメディケーション」が強く求められております。
国の施策として2000年にスタートした「21 世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」では、循環器疾患(高血圧、高脂血症、虚血性心疾患、脳卒中等)や糖尿病、がん、骨粗しょう症などの、いわゆる生活習慣病と関連の深い「栄養・食生活」の内、カリウム、カルシウム、抗酸化ビタミン(ビタミンC)、食物繊維等の摂取量を国民栄養調査データから解析したところ、野菜の摂取が寄与する割合が高かったことから、これら栄養素の適量摂取のためとして、野菜摂取量目標値350グラム以上(内、緑黄色野菜120グラム以上)が設定されました。
2013年にスタートした「健康日本21(第2次)」においても今より70gの野菜摂取を増やそうと、国のスマートプロジェクトの中で働きかけています。
当社グループの研究開発体制は、デザイナーフーズ株式会社、株式会社メディカル青果物研究所が密接な連携・協力関係を保ち、効率的かつ迅速に活動を推進しております
デザイナーフーズ株式会社は、日本ヘルスケア協会の中で「野菜で健康推進部会」を設立し、外食・中食産業、量販店、ドラッグストアー等で野菜の摂取を増やす運動をし、「食(野菜)によるセルフメディケーション」の活動を始めて2年半になりました。具体的に量販店で7色の野菜の購入を促す活動、野菜に含まれるビタミン・ミネラルのわかりやすい表示の指導、特別な野菜の分析値を表示する、野菜のスコアー化をコンサルタント業務として行ってまいりました。
加えて、これまで19年間、野菜・果物等の成分分析(ビタミンC、抗酸化力、Brix糖度、硝酸イオン等)に積極的に取組み、データベース化したものを解析し、化学同人社「抗酸化物質の科学」の中に寄稿いたしました。
また、分析データベースをもとに、デザイナーフーズが開発したトマトの品質(リコペン量、糖度)を非破壊で測定選果するソフトを、高付加価値トマトの効率的生産ができる次世代植物工場に導入いたしました。
株式会社メディカル青果物研究所は、野菜・食品等の受託分析を積極的に行っております。レモンの中腐れを非破壊で選果できる機械の開発を行い、デリカフーズ株式会社の埼玉FSセンターにおいて実用化しております。
今後は野菜の健康診断を迅速に多検体行える分析方法の開発をデザイナーフーズ株式会社で行い、株式会社メディカル青果物研究所で受託分析に役立てていけるよう連携を組んでいます。
当連結会計年度における研究開発費の総額は48百万円であります。
なお、当社グループでの研究開発活動は、概ね報告セグメントである研究開発・分析事業(デザイナーフーズ株式会社、株式会社メディカル青果物研究所)で行っております。
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