有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100I9Q1 (EDINETへの外部リンク)
株式会社IBJ 事業等のリスク (2019年12月期)
以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
1.事業環境に関するリスクについて
(1)婚活市場について
我が国においては、近年、出生率の低下や平均寿命の伸びに起因して少子化及び高齢化が急速に進展しておりますが、これには、国民の晩婚化及び未婚化傾向の増大が少なからず寄与している可能性があることから、国民の晩婚化及び未婚化の進展に歯止めをかける婚活及び婚活支援は、我が国の少子高齢化傾向の進展ペースの緩和策として重要な意味を持ち、それ故に、当社グループでは、婚活市場は今後も更なる成長が期待できるマーケットであると考えております。
なお、婚活市場規模は拡大傾向にあると思われるものの、結婚に対する一般的な価値観の多様化または低下、あるいは非婚化または晩婚化に対する社会的な許容度の向上及びかかる傾向の定着、またはその他の要因により婚活市場の成長が阻害され、あるいは婚活市場規模が縮小に転じた場合には、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)競合について
当社グループが営む事業は、旅行事業及び保険事業を除き、すべての事業で特段の許認可を要しない等の理由から参入障壁が比較的低く、手元資金と一定のノウハウさえあれば、かかる事業を開始することは多くの事業者にとって比較的容易であるものの、当社グループと同等のサービスの提供を可能にするシステムの開発、ノウハウの蓄積、厳重なプライバシー保護を実現する情報管理システムの構築、顧客の大規模な確保等を行い、短期間のうちに当社グループと同等程度に市場からの信頼を獲得することは困難であろうと考えております。
しかしながら、今後、資本力、マーケティング力、幅広い顧客基盤、高い知名度や専門性を有する企業等が当社グループの事業領域に新規参入し、また事業規模を拡大すれば、競争の激化による顧客流出やそれに対処するための様々なコストの増加等が、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)システムやインターネット接続環境の不具合について
当社グループが提供するサービスを支える当社グループのシステムならびにインターネット接続環境の安定的稼動は、当社グループの事業運営の大前提であります。
そこで、当社グループは、システムが稼動している複数のサーバが不測の事態によって停止し、またはそれらのサーバ上に蓄積されたデータが失われることにより当社グループの事業の遂行に支障を来たさないよう一定のセキュリティレベルを実現し、かつデータの日次バックアップ、バックアップデータの分散格納を実施する等、考えられる範囲で起こり得るトラブルを想定し、その回避策を講じております。
また、当社グループが提供するサービスを支える当社グループのシステムは原則として内製開発されており、それらのリリース前には入念に品質チェック等を行うことにより、システムの品質管理に努めております。
しかしながら、予期せぬ自然災害や事故、ユーザー数及びトラフィックの急増やソフトウェアの不具合、ネットワーク経由の不正アクセスやコンピュータウィルスの感染等の様々な問題、または当社グループのシステムそのものに起因する予期せぬトラブルが発生し、かかる問題の影響を十分に軽減できない場合には、当社グループの情報管理体制に係る否定的な風評が発生し、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)サービスの安全性及び健全性の維持について
当社グループは、本人確認等の厳格な実施に加え、それぞれのサービスの利用規約等に利用可能年齢や利用可能資格を含む制限事項ならびに他人の知的財産権や名誉、プライバシーその他の権利を侵害しないよう、またわいせつ情報の投稿、誹謗中傷、商業利用、その他法律に照らして犯罪性が高いと思われる利用を未然に防ぐために各種の禁止事項を明記し、また利用規約等に基づいたサービス利用が行われていることを確認するための専任スタッフによるユーザーサポートならびにモニタリング体制を整備する等、然るべき対応を実施しております。
しかしながら、急速なサービス利用者数の増加に伴う事業規模の拡大にかかる対応の拡充が追いつかず、またかかる対応そのものが機能している状況下においても、不適切行為の実行を完全に防止できなかった場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)事業に係る法律等の規制について
① 特定商取引に関する法律について
当社グループが提供する対面式の結婚相手紹介サービスは多くの場合「特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)」が規定する「特定継続的役務」に該当するため、当社グループは、契約の相手方に事前に契約の概要について記載した書面を交付し、また、契約後遅滞なく契約の内容を明らかにする書面を交付するほか、クーリング・オフへの対応等を実施し、特定商取引法の遵守に努めております。
また、婚活サイト等におけるインターネットを介したサービス提供は特定商取引法が規定する「通信販売」に該当するため、当社グループは、かかるサービスの提供に係る広告等において法定の事項を表示し、特定商取引法の遵守に努めております。
しかしながら、上記の対応を以てしても、今後、不測の事態等により、万が一、特定商取引法の規定に抵触しているとして当社グループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、特定商取引法の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定等が行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 婚活サイトに係る法的規制について
「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律(以下「出会い系サイト規制法」という。)」は、出会い系サイトの特殊性に鑑み、出会い系サイトの利用に起因する買春その他の犯罪から児童を保護し、以て児童の健全な育成に資することを目的として、出会い系サイト事業者に届出、サイト利用者が児童でないことの確認、禁止誘引行為に係る書き込みの削除等の義務を課しております。
当社グループが運営する婚活サイトのうち、「ブライダルネット」「Poiboy」「youbride」「YYC」については、出会い系サイト規制法の規制を受けるものであります。当社グループは、上記4サービスはもちろん、その他のサービスにおいても当該法令規制を遵守し運営に当たっております。
しかしながら、今後、不測の事態等により、万が一、出会い系サイト規制法の規定に抵触しているとして当社グループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、出会い系サイト規制法の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定等が行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスが制約を受け、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 不当景品類及び不当表示防止法、並びに広告等に係るその他の法的規制等について
当社グループは、自らのサービスの広告宣伝及び販売促進活動ならびに一部の事業(ライフデザイン事業)における広告等の取り扱いについて「不当景品類及び不当表示防止法(以下「景表法」という。)」に基づく規制を受けているため、「広告掲載及び自社サイト表示基準」を制定し、その基準に沿って広告等の制作及び校閲、校正を実施し、景表法の遵守に努めております。
また、当社グループは美容等に係る広告等の掲載依頼を受注する場合があり、これらについては前出の景表法に加え、直接的または間接的に「薬事法」や「医療法」等の規制を受ける場合があること、更にかかる法的規制以外にも、当社グループが取り扱う広告等の方法や内容等については、広告主、当社グループともに各業界団体の自主ルールに規制される場合があることから、かかる自主規制の遵守にも努めております。
しかしながら、今後、不測の事態等により、万が一、景表法を始めとする上記の法的規制や自主規制に抵触しているとして当社グループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、上記の法的規制や自主規制の改正、解釈の変更、新たな法的規制や自主規制の制定等が行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 旅行業に係る法的規制について
連結子会社㈱かもめが運営する旅行事業は、旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、第一種旅行業者(国内・海外の受注型企画旅行の企画実施、旅行手配及び他社の募集型企画旅行の代売を行うことが可能)としての登録を行っております。現時点で㈱かもめは旅行業法に定める登録の取り消しまたは更新に抵触する欠陥の事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由で登録が取り消された場合には、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
⑤ 保険業に係る法的規制について
非連結子会社㈱IBJライフデザインサポートは、保険業法に定める代理店登録を受けた保険代理店であります。保険業法に違反した場合には、代理店登録の取り消し、業務停止などの行政処分が行われる可能性があります。そのため、関係法令が求める水準の管理体制を整備しており、コンプライアンスを重視した保険募集を行っております。現時点で㈱IBJライフデザインサポートは、保険業法に定める登録の取り消しまたは業務停止処分に抵触する事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由で登録の取り消しや業務停止処分を受けた場合には、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
⑥ 人材紹介事業に係る法的規制について
連結子会社㈱K Village Tokyoは職業安定法に定める有料職業紹介事業及び労働者派遣法に定める人材派遣事業を営んでおります。当該法令に違反した場合には、許可の取消し、業務停止命令などの処分を受けるリスクがあります。そのため、関係法令が定める水準の管理体制を整備し、人材の紹介及び派遣を行っております。現時点で㈱K Village Tokyoが、関係法令に定める許可の取り消しまたは業務停止命令に抵触する事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由で許可の取り消しや業務停止処分を受けた場合には、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります
⑦ その他の法的規制について
当社グループが営む事業の推進にインターネットメディアは欠かせないものとなっていることから、インターネットに関連する法的規制の遵守は当社グループにおける経営上の重要課題の1つであり、当社グループは、当社グループの事業に関連するインターネット関連の主な法的規制である「電気通信事業法」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、「不正アクセス行為禁止等に関する法律」、ならびに「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」等の遵守に努めております。
上記の他、当社グループの提供するサービスは主に一般消費者を対象としていることから、サービス提供契約について「消費者契約法」の適用を受けます。当社グループは、「消費者契約法」の精神に則り、契約の内容が消費者にとって明確かつ平易なものになるよう配慮するとともに、契約の勧誘にあたり消費者の理解を深めるために必要な情報を提供するよう努めております。
しかしながら、今後、不測の事態等により、万が一、上記の法的規制に抵触しているとして当社グループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、上記の法的規制の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定等が行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)旅行事業について
連結子会社㈱かもめ及び㈱かもめ&アールスドリームは、旅行事業を行っておりますが、専ら海外旅行を取り扱っており、海外提携事業者との取引に外貨を利用しているため決済時に円換算されることになり、為替相場の変動による円換算時の為替レートの変動が当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。また、景気動向や地震等の予期せぬ災害、天候、その他国内外の情勢や消費者の嗜好等市場環境の変化、同業他社との競争激化等により当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)ウェディング事業について
連結子会社㈱IBJウエディングは、結婚式場の情報誌の発行並びに結婚式場の相談カウンター事業を行っておりますが、近年の婚姻件数が減少傾向にあることから、市場が縮小した場合には、当社グループの業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、情報誌は紙媒体を中心として展開していることから、出版部数の低下による売上減、景気動向などによる紙面広告の売れ行きの悪化等により、当社グループへの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)ソニー生命株式会社との合弁事業について
当社は、2017年3月に当社及びソニー生命株式会社と合弁会社(㈱IBJライフデザインサポート・非連結子会社)を設立し、保険代理店業を営んでおります。売上の大半が保険契約に係る保険代理店手数料であることから、新規保険契約の減少・解約などにより保有契約件数が当初の目標に未達となった場合には、売上が減少する可能性があります。また、保険代理店手数料は、取引保険会社の営業政策に左右されることから、取引保険会社の業績が悪化した場合にも、当社グループの事業、業績または財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
合弁先のソニー生命株式会社は当該合弁事業に係る当社の推進方針について十分に理解し、当該方針は両社の経営戦略に何ら不利益を与えるものでもありませんが、今後、当該合弁会社の業績が低調に推移する等した場合に両社が当該合弁事業に係る参加方針を変更し、結果として当該合弁契約が解消されたような場合には、当社グループの事業戦略に係る否定的な風評が発生し、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)語学学校事業について
連結子会社の㈱K Village Tokyoは、韓国語の語学学校事業を営んでおります。事業展開は日本国内ではございますが、講師の多くは韓国出身である等、韓国との結びつきが強くなっております。韓国と日本との法規制や慣習等の違い、政策変更、経済情勢や為替相場の変動、テロ、戦争等の発生等によるカントリーリスクが、当社の事業、業績または財政状態に何らかの影響を及ぼす可能性があります。
2.事業内容に関するリスクについて
(1)知的財産権に係る方針について
当社グループは、当社グループが営む事業に関連する知的財産権の確保に努め、また第三者に帰属する知的財産権を侵害しないよう十分に留意しております。
しかしながら、今後、当社グループが営む事業分野において当社グループによる知的財産権の確保に先駆けて第三者の権利が成立したり、当社グループが認識していない第三者に帰属する知的財産権が既に成立している場合、また、今後、知的財産権関連法令の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定等が行われ、第三者に帰属する知的財産権に係る侵害リスクへの対応に関連してかかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)個人情報等を含む情報資産の管理について
①国内事業
当社グループは、サービス利用者等の登録情報等、個人情報を取得し、利用していることから、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての規制を受けております。
そこで、当社グループは、個人情報の外部漏洩、改竄等の防止のため、個人情報の厳正な管理を事業運営上の重要課題と位置付け、個人情報保護に関する各種規程を定めて運用するとともに、JISQ15001(個人情報保護マネジメントシステム)に基づいて、当社グループのサービス利用者、役員、従業員及び取引先等に係る個人情報を含む法人基本情報等(以下「個人情報等」という。)、並びにすべての重要な業務管理情報に係る厳正な管理及び漏洩防止手続きを実施しております。
また、当社グループ内はもちろんのこと、取引先等の社外の関係先においても、扱う情報に応じて機密保持に係る誓約書等を個別に徴求し、これらの情報資産の保護、ならびに漏洩の未然防止に努めるとともに、当社グループの婚活サイトや情報提供サイト上にプライバシーポリシーを掲出し、各種サービス利用者に対しても個人情報保護に係る取り組みを明示しております。
しかしながら、かかる対策を以てしても個人情報等を含むすべての重要な業務管理情報に係る社外漏洩を防止できず、当該情報漏洩に起因して第三者に何らかの損害が発生した場合には、当社グループが損害賠償請求の対象となる可能性があります。また、当社グループの情報管理体制に係る否定的な風評が発生し、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②海外事業
当社は、台湾に非連結子会社1社を有しております。海外事業は、当社の将来の成長投資と位置づけており、国内事業同様に個人情報等を含む情報管理については、当該国での個人情報保護に関する法律の規制を受けております。海外事業においても、当該国の法令、特有の商習慣、政府規制、競合環境等の潜在的リスクに対応できない場合には事業の推進が困難となり、投資を回収できず、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)事業拡大に伴う継続的な設備投資について
当社グループは、今後のサービス利用者数の増加に備え、システムインフラや営業拠点(ラウンジや直営イベント会場)の新設、改修等に係る設備投資を計画し、継続的に実行していく予定であります。
なお、今後、サービス利用者数または婚活サイトや各種の情報提供サイト等へのアクセス数が当社グループの計画を上回るペースで急激に増加した場合、設備投資の時期、内容、規模等について変更せざるを得なくなる可能性があり、かかる事態が生じた場合には、設備投資額や減価償却負担について当初の計画額を上回ることも想定され、かかる場合には、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)サービス利用料金の決済について
当社グループは、提供するサービスに係る利用料金について、クレジットカード決済をサービス利用者に対して推奨しており、一部の決済代行会社に売掛金残高が集中する傾向があります。
したがって、相手先のシステム不良等、何らかの事情によりサービス利用料金の決済に支障が生じた場合等には、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)事業拡大について
当社は、「婚活事業をメインとしたライフデザインカンパニー」としての認知を広めるために、既存事業の強化、及び今後ライフデザイン事業領域への拡大が将来において既存事業との相乗効果で業績に貢献するものと考えており、ライフデザイン事業の強化を目的として、引き続き投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。
当社グループは、コミュニティ関連事業の株式会社Diverseの株式取得(2018年7月)、ウェディング関連事業の株式会社IBJウエディングの株式取得(2016年6月)、旅行事業の株式会社かもめの株式取得(2016年12月)をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行することもあり得ます。
しかしながら、異なる地理的または文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収または提携した事業におけるサービスに対する継続的な需要を維持し、または、かかるサービスを提供することができない場合や現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し、または、従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び事業ポートフォリオを構築することができない場合、異なるサービスにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、ならびに、現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、または、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、株式取得に伴い、相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しており、当連結会計年度末現在、のれんの金額は、連結総資産の7.0%を占めております。当社グループは、当該のれんにつきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
3.その他のリスクについて
(1)財務報告に係る内部統制の構築等に関するリスク
当社グループは、東京証券取引所市場第一部上場企業であり、金融商品取引法において、当社グループ経営者による財務報告に係る内部統制の有効性の評価、及び経営者評価に対する監査法人の意見を内部統制報告書及び内部統制監査報告書により報告することが求められております。
当社グループは、上記に従い財務報告に係る内部統制の構築を行っており、評価の過程で発見された問題点は速やかに改善するべく努力しております。しかしながら、改善が間に合わない場合や事業拡大に伴う買収等で当社グループに必要とされる内部統制が構築できない場合、当社グループの財務報告の信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)新株予約権の行使による希薄化について
当社は、中長期的な当社の業績拡大及び企業価値の増大を目指すにあたり、より一層意欲及び士気を向上させ、当社の結束力をさらに高めることを目的として、当社役員に新株予約権(以下「有償ストック・オプション」という)を付与しており、今後も付与を行う可能性があります。この有償ストック・オプションは、将来の一定の業績指標を権利行使の条件として、公正価値で有償発行するものであり、この有償ストック・オプションについて行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
(3)人材の確保と育成について
当社グループは、人材こそが最高の財産であると考えており、当社グループの事業成長を継続させるため、直接人員と間接人員の別を問わず、関連する技術または技能を有する人材を今後も着実に確保及び育成していく方針であります。
しかしながら、これらの人材の確保及び育成が質量両面において事業の成長スピードに追いつかない場合、または当社グループの役職員が社外流出した場合には、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)重要な訴訟事件等について
当社グループにおいて、現在係争中の訴訟案件はありませんが、事業遂行の過程において当社グループ会員や取引先などその他の関係者から、訴訟を提起される可能性があります。訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)自然災害及び有事に関するリスク
地震、台風、降雪をはじめとする自然災害、火災、停電、戦争、感染症の伝染、テロ攻撃及び国際紛争等が発生した場合、当社グループの事業運営及び業績に重大な悪影響を与える可能性があります。
自然災害による一定の影響は見込んでおりますが、多くの利用者が見込まれる営業日の悪天候は利用者数減少の要因となります。
また、これらの自然災害又は有事等により、当社グループのITシステムに障害等が生じた場合、インターネット関連サービスの提供が困難となり、当社グループのユーザー及びクライアントの満足度が低下し、当社グループの業績、事業運営及び社会的信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
1.事業環境に関するリスクについて
(1)婚活市場について
我が国においては、近年、出生率の低下や平均寿命の伸びに起因して少子化及び高齢化が急速に進展しておりますが、これには、国民の晩婚化及び未婚化傾向の増大が少なからず寄与している可能性があることから、国民の晩婚化及び未婚化の進展に歯止めをかける婚活及び婚活支援は、我が国の少子高齢化傾向の進展ペースの緩和策として重要な意味を持ち、それ故に、当社グループでは、婚活市場は今後も更なる成長が期待できるマーケットであると考えております。
なお、婚活市場規模は拡大傾向にあると思われるものの、結婚に対する一般的な価値観の多様化または低下、あるいは非婚化または晩婚化に対する社会的な許容度の向上及びかかる傾向の定着、またはその他の要因により婚活市場の成長が阻害され、あるいは婚活市場規模が縮小に転じた場合には、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)競合について
当社グループが営む事業は、旅行事業及び保険事業を除き、すべての事業で特段の許認可を要しない等の理由から参入障壁が比較的低く、手元資金と一定のノウハウさえあれば、かかる事業を開始することは多くの事業者にとって比較的容易であるものの、当社グループと同等のサービスの提供を可能にするシステムの開発、ノウハウの蓄積、厳重なプライバシー保護を実現する情報管理システムの構築、顧客の大規模な確保等を行い、短期間のうちに当社グループと同等程度に市場からの信頼を獲得することは困難であろうと考えております。
しかしながら、今後、資本力、マーケティング力、幅広い顧客基盤、高い知名度や専門性を有する企業等が当社グループの事業領域に新規参入し、また事業規模を拡大すれば、競争の激化による顧客流出やそれに対処するための様々なコストの増加等が、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)システムやインターネット接続環境の不具合について
当社グループが提供するサービスを支える当社グループのシステムならびにインターネット接続環境の安定的稼動は、当社グループの事業運営の大前提であります。
そこで、当社グループは、システムが稼動している複数のサーバが不測の事態によって停止し、またはそれらのサーバ上に蓄積されたデータが失われることにより当社グループの事業の遂行に支障を来たさないよう一定のセキュリティレベルを実現し、かつデータの日次バックアップ、バックアップデータの分散格納を実施する等、考えられる範囲で起こり得るトラブルを想定し、その回避策を講じております。
また、当社グループが提供するサービスを支える当社グループのシステムは原則として内製開発されており、それらのリリース前には入念に品質チェック等を行うことにより、システムの品質管理に努めております。
しかしながら、予期せぬ自然災害や事故、ユーザー数及びトラフィックの急増やソフトウェアの不具合、ネットワーク経由の不正アクセスやコンピュータウィルスの感染等の様々な問題、または当社グループのシステムそのものに起因する予期せぬトラブルが発生し、かかる問題の影響を十分に軽減できない場合には、当社グループの情報管理体制に係る否定的な風評が発生し、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)サービスの安全性及び健全性の維持について
当社グループは、本人確認等の厳格な実施に加え、それぞれのサービスの利用規約等に利用可能年齢や利用可能資格を含む制限事項ならびに他人の知的財産権や名誉、プライバシーその他の権利を侵害しないよう、またわいせつ情報の投稿、誹謗中傷、商業利用、その他法律に照らして犯罪性が高いと思われる利用を未然に防ぐために各種の禁止事項を明記し、また利用規約等に基づいたサービス利用が行われていることを確認するための専任スタッフによるユーザーサポートならびにモニタリング体制を整備する等、然るべき対応を実施しております。
しかしながら、急速なサービス利用者数の増加に伴う事業規模の拡大にかかる対応の拡充が追いつかず、またかかる対応そのものが機能している状況下においても、不適切行為の実行を完全に防止できなかった場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)事業に係る法律等の規制について
① 特定商取引に関する法律について
当社グループが提供する対面式の結婚相手紹介サービスは多くの場合「特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)」が規定する「特定継続的役務」に該当するため、当社グループは、契約の相手方に事前に契約の概要について記載した書面を交付し、また、契約後遅滞なく契約の内容を明らかにする書面を交付するほか、クーリング・オフへの対応等を実施し、特定商取引法の遵守に努めております。
また、婚活サイト等におけるインターネットを介したサービス提供は特定商取引法が規定する「通信販売」に該当するため、当社グループは、かかるサービスの提供に係る広告等において法定の事項を表示し、特定商取引法の遵守に努めております。
しかしながら、上記の対応を以てしても、今後、不測の事態等により、万が一、特定商取引法の規定に抵触しているとして当社グループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、特定商取引法の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定等が行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 婚活サイトに係る法的規制について
「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律(以下「出会い系サイト規制法」という。)」は、出会い系サイトの特殊性に鑑み、出会い系サイトの利用に起因する買春その他の犯罪から児童を保護し、以て児童の健全な育成に資することを目的として、出会い系サイト事業者に届出、サイト利用者が児童でないことの確認、禁止誘引行為に係る書き込みの削除等の義務を課しております。
当社グループが運営する婚活サイトのうち、「ブライダルネット」「Poiboy」「youbride」「YYC」については、出会い系サイト規制法の規制を受けるものであります。当社グループは、上記4サービスはもちろん、その他のサービスにおいても当該法令規制を遵守し運営に当たっております。
しかしながら、今後、不測の事態等により、万が一、出会い系サイト規制法の規定に抵触しているとして当社グループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、出会い系サイト規制法の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定等が行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスが制約を受け、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 不当景品類及び不当表示防止法、並びに広告等に係るその他の法的規制等について
当社グループは、自らのサービスの広告宣伝及び販売促進活動ならびに一部の事業(ライフデザイン事業)における広告等の取り扱いについて「不当景品類及び不当表示防止法(以下「景表法」という。)」に基づく規制を受けているため、「広告掲載及び自社サイト表示基準」を制定し、その基準に沿って広告等の制作及び校閲、校正を実施し、景表法の遵守に努めております。
また、当社グループは美容等に係る広告等の掲載依頼を受注する場合があり、これらについては前出の景表法に加え、直接的または間接的に「薬事法」や「医療法」等の規制を受ける場合があること、更にかかる法的規制以外にも、当社グループが取り扱う広告等の方法や内容等については、広告主、当社グループともに各業界団体の自主ルールに規制される場合があることから、かかる自主規制の遵守にも努めております。
しかしながら、今後、不測の事態等により、万が一、景表法を始めとする上記の法的規制や自主規制に抵触しているとして当社グループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、上記の法的規制や自主規制の改正、解釈の変更、新たな法的規制や自主規制の制定等が行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 旅行業に係る法的規制について
連結子会社㈱かもめが運営する旅行事業は、旅行業法第2条に定める旅行業に該当し、第一種旅行業者(国内・海外の受注型企画旅行の企画実施、旅行手配及び他社の募集型企画旅行の代売を行うことが可能)としての登録を行っております。現時点で㈱かもめは旅行業法に定める登録の取り消しまたは更新に抵触する欠陥の事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由で登録が取り消された場合には、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
⑤ 保険業に係る法的規制について
非連結子会社㈱IBJライフデザインサポートは、保険業法に定める代理店登録を受けた保険代理店であります。保険業法に違反した場合には、代理店登録の取り消し、業務停止などの行政処分が行われる可能性があります。そのため、関係法令が求める水準の管理体制を整備しており、コンプライアンスを重視した保険募集を行っております。現時点で㈱IBJライフデザインサポートは、保険業法に定める登録の取り消しまたは業務停止処分に抵触する事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由で登録の取り消しや業務停止処分を受けた場合には、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
⑥ 人材紹介事業に係る法的規制について
連結子会社㈱K Village Tokyoは職業安定法に定める有料職業紹介事業及び労働者派遣法に定める人材派遣事業を営んでおります。当該法令に違反した場合には、許可の取消し、業務停止命令などの処分を受けるリスクがあります。そのため、関係法令が定める水準の管理体制を整備し、人材の紹介及び派遣を行っております。現時点で㈱K Village Tokyoが、関係法令に定める許可の取り消しまたは業務停止命令に抵触する事由に該当する事実はないと認識しておりますが、何らかの理由で許可の取り消しや業務停止処分を受けた場合には、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります
⑦ その他の法的規制について
当社グループが営む事業の推進にインターネットメディアは欠かせないものとなっていることから、インターネットに関連する法的規制の遵守は当社グループにおける経営上の重要課題の1つであり、当社グループは、当社グループの事業に関連するインターネット関連の主な法的規制である「電気通信事業法」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、「不正アクセス行為禁止等に関する法律」、ならびに「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」等の遵守に努めております。
上記の他、当社グループの提供するサービスは主に一般消費者を対象としていることから、サービス提供契約について「消費者契約法」の適用を受けます。当社グループは、「消費者契約法」の精神に則り、契約の内容が消費者にとって明確かつ平易なものになるよう配慮するとともに、契約の勧誘にあたり消費者の理解を深めるために必要な情報を提供するよう努めております。
しかしながら、今後、不測の事態等により、万が一、上記の法的規制に抵触しているとして当社グループが何らかの法的責任を問われた場合、また、今後、上記の法的規制の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定等が行われ、かかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)旅行事業について
連結子会社㈱かもめ及び㈱かもめ&アールスドリームは、旅行事業を行っておりますが、専ら海外旅行を取り扱っており、海外提携事業者との取引に外貨を利用しているため決済時に円換算されることになり、為替相場の変動による円換算時の為替レートの変動が当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。また、景気動向や地震等の予期せぬ災害、天候、その他国内外の情勢や消費者の嗜好等市場環境の変化、同業他社との競争激化等により当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)ウェディング事業について
連結子会社㈱IBJウエディングは、結婚式場の情報誌の発行並びに結婚式場の相談カウンター事業を行っておりますが、近年の婚姻件数が減少傾向にあることから、市場が縮小した場合には、当社グループの業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、情報誌は紙媒体を中心として展開していることから、出版部数の低下による売上減、景気動向などによる紙面広告の売れ行きの悪化等により、当社グループへの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)ソニー生命株式会社との合弁事業について
当社は、2017年3月に当社及びソニー生命株式会社と合弁会社(㈱IBJライフデザインサポート・非連結子会社)を設立し、保険代理店業を営んでおります。売上の大半が保険契約に係る保険代理店手数料であることから、新規保険契約の減少・解約などにより保有契約件数が当初の目標に未達となった場合には、売上が減少する可能性があります。また、保険代理店手数料は、取引保険会社の営業政策に左右されることから、取引保険会社の業績が悪化した場合にも、当社グループの事業、業績または財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
合弁先のソニー生命株式会社は当該合弁事業に係る当社の推進方針について十分に理解し、当該方針は両社の経営戦略に何ら不利益を与えるものでもありませんが、今後、当該合弁会社の業績が低調に推移する等した場合に両社が当該合弁事業に係る参加方針を変更し、結果として当該合弁契約が解消されたような場合には、当社グループの事業戦略に係る否定的な風評が発生し、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)語学学校事業について
連結子会社の㈱K Village Tokyoは、韓国語の語学学校事業を営んでおります。事業展開は日本国内ではございますが、講師の多くは韓国出身である等、韓国との結びつきが強くなっております。韓国と日本との法規制や慣習等の違い、政策変更、経済情勢や為替相場の変動、テロ、戦争等の発生等によるカントリーリスクが、当社の事業、業績または財政状態に何らかの影響を及ぼす可能性があります。
2.事業内容に関するリスクについて
(1)知的財産権に係る方針について
当社グループは、当社グループが営む事業に関連する知的財産権の確保に努め、また第三者に帰属する知的財産権を侵害しないよう十分に留意しております。
しかしながら、今後、当社グループが営む事業分野において当社グループによる知的財産権の確保に先駆けて第三者の権利が成立したり、当社グループが認識していない第三者に帰属する知的財産権が既に成立している場合、また、今後、知的財産権関連法令の改正、解釈の変更、新たな規制法令の制定等が行われ、第三者に帰属する知的財産権に係る侵害リスクへの対応に関連してかかる変化に迅速に対応できない、または対応に要するコストが過大となる等の事態に至った場合には、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損され、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)個人情報等を含む情報資産の管理について
①国内事業
当社グループは、サービス利用者等の登録情報等、個人情報を取得し、利用していることから、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての規制を受けております。
そこで、当社グループは、個人情報の外部漏洩、改竄等の防止のため、個人情報の厳正な管理を事業運営上の重要課題と位置付け、個人情報保護に関する各種規程を定めて運用するとともに、JISQ15001(個人情報保護マネジメントシステム)に基づいて、当社グループのサービス利用者、役員、従業員及び取引先等に係る個人情報を含む法人基本情報等(以下「個人情報等」という。)、並びにすべての重要な業務管理情報に係る厳正な管理及び漏洩防止手続きを実施しております。
また、当社グループ内はもちろんのこと、取引先等の社外の関係先においても、扱う情報に応じて機密保持に係る誓約書等を個別に徴求し、これらの情報資産の保護、ならびに漏洩の未然防止に努めるとともに、当社グループの婚活サイトや情報提供サイト上にプライバシーポリシーを掲出し、各種サービス利用者に対しても個人情報保護に係る取り組みを明示しております。
しかしながら、かかる対策を以てしても個人情報等を含むすべての重要な業務管理情報に係る社外漏洩を防止できず、当該情報漏洩に起因して第三者に何らかの損害が発生した場合には、当社グループが損害賠償請求の対象となる可能性があります。また、当社グループの情報管理体制に係る否定的な風評が発生し、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②海外事業
当社は、台湾に非連結子会社1社を有しております。海外事業は、当社の将来の成長投資と位置づけており、国内事業同様に個人情報等を含む情報管理については、当該国での個人情報保護に関する法律の規制を受けております。海外事業においても、当該国の法令、特有の商習慣、政府規制、競合環境等の潜在的リスクに対応できない場合には事業の推進が困難となり、投資を回収できず、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)事業拡大に伴う継続的な設備投資について
当社グループは、今後のサービス利用者数の増加に備え、システムインフラや営業拠点(ラウンジや直営イベント会場)の新設、改修等に係る設備投資を計画し、継続的に実行していく予定であります。
なお、今後、サービス利用者数または婚活サイトや各種の情報提供サイト等へのアクセス数が当社グループの計画を上回るペースで急激に増加した場合、設備投資の時期、内容、規模等について変更せざるを得なくなる可能性があり、かかる事態が生じた場合には、設備投資額や減価償却負担について当初の計画額を上回ることも想定され、かかる場合には、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)サービス利用料金の決済について
当社グループは、提供するサービスに係る利用料金について、クレジットカード決済をサービス利用者に対して推奨しており、一部の決済代行会社に売掛金残高が集中する傾向があります。
したがって、相手先のシステム不良等、何らかの事情によりサービス利用料金の決済に支障が生じた場合等には、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)事業拡大について
当社は、「婚活事業をメインとしたライフデザインカンパニー」としての認知を広めるために、既存事業の強化、及び今後ライフデザイン事業領域への拡大が将来において既存事業との相乗効果で業績に貢献するものと考えており、ライフデザイン事業の強化を目的として、引き続き投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。
当社グループは、コミュニティ関連事業の株式会社Diverseの株式取得(2018年7月)、ウェディング関連事業の株式会社IBJウエディングの株式取得(2016年6月)、旅行事業の株式会社かもめの株式取得(2016年12月)をはじめとして、事業の拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してまいりました。当社グループは、事業の拡大のために、他企業の買収、他企業への出資、他企業との提携及び協力体制構築等の検討を行い、その結果、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合には、これらを実行することもあり得ます。
しかしながら、異なる地理的または文化的背景により営業、人員、技術及び組織の統合ができない場合、買収または提携した事業におけるサービスに対する継続的な需要を維持し、または、かかるサービスを提供することができない場合や現在行われている事業を継続することができない場合、買収した事業における優秀な人財を保持し、または、従業員の士気を維持することができない場合、当社グループの内部統制体制を買収した事業に適用することができない場合、効果的なブランド及び事業ポートフォリオを構築することができない場合、異なるサービスにおける販売及び市場戦略の連携ができない場合、ならびに、現在行われている事業から経営者の注意が分散される場合等により、当社グループの期待する成果が得られない場合、または、想定しなかった重大な問題点が買収後に発見された場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、株式取得に伴い、相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しており、当連結会計年度末現在、のれんの金額は、連結総資産の7.0%を占めております。当社グループは、当該のれんにつきまして、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、減損損失が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
3.その他のリスクについて
(1)財務報告に係る内部統制の構築等に関するリスク
当社グループは、東京証券取引所市場第一部上場企業であり、金融商品取引法において、当社グループ経営者による財務報告に係る内部統制の有効性の評価、及び経営者評価に対する監査法人の意見を内部統制報告書及び内部統制監査報告書により報告することが求められております。
当社グループは、上記に従い財務報告に係る内部統制の構築を行っており、評価の過程で発見された問題点は速やかに改善するべく努力しております。しかしながら、改善が間に合わない場合や事業拡大に伴う買収等で当社グループに必要とされる内部統制が構築できない場合、当社グループの財務報告の信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)新株予約権の行使による希薄化について
当社は、中長期的な当社の業績拡大及び企業価値の増大を目指すにあたり、より一層意欲及び士気を向上させ、当社の結束力をさらに高めることを目的として、当社役員に新株予約権(以下「有償ストック・オプション」という)を付与しており、今後も付与を行う可能性があります。この有償ストック・オプションは、将来の一定の業績指標を権利行使の条件として、公正価値で有償発行するものであり、この有償ストック・オプションについて行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
(3)人材の確保と育成について
当社グループは、人材こそが最高の財産であると考えており、当社グループの事業成長を継続させるため、直接人員と間接人員の別を問わず、関連する技術または技能を有する人材を今後も着実に確保及び育成していく方針であります。
しかしながら、これらの人材の確保及び育成が質量両面において事業の成長スピードに追いつかない場合、または当社グループの役職員が社外流出した場合には、当社グループの事業、業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)重要な訴訟事件等について
当社グループにおいて、現在係争中の訴訟案件はありませんが、事業遂行の過程において当社グループ会員や取引先などその他の関係者から、訴訟を提起される可能性があります。訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)自然災害及び有事に関するリスク
地震、台風、降雪をはじめとする自然災害、火災、停電、戦争、感染症の伝染、テロ攻撃及び国際紛争等が発生した場合、当社グループの事業運営及び業績に重大な悪影響を与える可能性があります。
自然災害による一定の影響は見込んでおりますが、多くの利用者が見込まれる営業日の悪天候は利用者数減少の要因となります。
また、これらの自然災害又は有事等により、当社グループのITシステムに障害等が生じた場合、インターネット関連サービスの提供が困難となり、当社グループのユーザー及びクライアントの満足度が低下し、当社グループの業績、事業運営及び社会的信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E27066] S100I9Q1)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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