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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LOTC (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 群栄化学工業株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、主力製品であるフェノール樹脂及び澱粉糖関連の基盤技術の深化を継続するとともに、周辺技術の探索を進め、獲得した技術を新規基盤技術と位置づけ、その拡張と充実を図っております。こうして獲得した新規基盤技術を生かし、製品の高品質化、製造時の低炭素化に鋭意取り組むとともに、社会のSDGs達成及びカーボンニュートラルに貢献する、環境、デジタル、健康の各テーマへの新製品開発に積極的に取り組んでおります。GCIグループ内の連携、開発・営業・製造各部門間の連携とともに、開発本部内の機能の明確化と連携を一層強化した体制をとり、市場ニーズの取り込み及び技術シーズに基づく開発を推進しております。当期売上高に対する新製品売上高比率は22%(当連結会計年度末現在、上市後5年以内の製品)でした。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は1,384百万円であり、セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

[化学品事業]

電子材料、鋳物材料、機能性材料及び環境対応材料等の材料開発に鋭意取り組んでおり、材料設計技術としての高分子構造設計、アロイ、ブレンド、成形加工及び実用性評価技術に注力し、半導体、電気・電子、自動車及び工業材料分野への新製品上市を進めております。
当連結会計年度では、電子材料分野においては半導体及びFPD分野で使用される感光性材料用途に向け、国際競争力のある高純度高機能樹脂製品の開発に注力してまいりました。今後さらなる伸長が期待される同市場向け材料に関して、高性能化、高品質化を加速し、次世代材料開発を鋭意進めております。
また、Society5.0推進に必要な5G通信で使用される電子機器では、通信速度低遅延化や電気信号の低減衰化のため、低誘電率、低誘電正接、高耐熱性の各特性を有する絶縁材料が求められます。当社グループでは、5G、さらにポスト5Gに対応するポリマーの開発を進めております。具体例として、これまでに低極性フェノール樹脂を開発し、提案しております。電気特性(低誘電率、低誘電正接)が良好であり、さらに基材への密着性、主剤・添加剤との相溶性に優れた樹脂となっており、主にCCL用途に展開中です。
一方、近年3Dプリンタ技術の発展と拡大により、省スペースで複雑な工作物の製造が可能となり、今後は輸送に係るコストや消費エネルギー削減も期待されています。現在各種方式の3Dプリンタが世界中のプリンタメーカーから提案されておりますが、当社ではインクジェットプリンタ用に鋳造砂型用材料、粉末床溶融結合造形(Powder bed fusion)向けにカーボン複合材料等を展開し、いずれも高精度で実使用可能な特性の成形品を実現しております。Powder bed fusion用カーボン複合材料は、寸法精度が高いことが最大の特長であり、併せて高耐熱、高弾性率の特長を有します。現在自動車部品組み立て時の検査治具や、簡易型の用途などでご利用頂いております。これらの用途では、短納期、軽量化、低コスト化の実現でユーザーよりご好評を頂いており、当期も新たなプリンタメーカーへの採用を果たしております。さらに当社では3Dプリンタ向けの新たな材料開発と部材提案に鋭意取り組んでおります。
摩擦材(ブレーキ用途)用樹脂では特殊フェノール樹脂「ミレックス」を軸に、環境対応型樹脂の開発や顧客提案を進めております。「鳴き」「振動」「防錆」の課題解決を図り、乗用時の快適性向上に貢献しております。
高機能フェノール樹脂繊維「カイノール」については、製品の高品質化、炭化技術及び賦活技術の向上、さらには機能性材料開発を継続して推進しております。
当社の基盤である化学と糖に関する技術を融合したグリーンケミストリーの実現により、環境問題などの社会的課題を解決しSDGs達成に向け貢献するソリューション提供を目指し、環境配慮型製品の開発、顧客提案を工業材料各用途で推進しております。さらに、大学など外部機関との共同研究の取り組みも積極的に進めております。一例として、「糖の骨格をベースとした水溶性フォトレジスト原料」技術に関する研究に取り組み、共同論文を発表するなど、着実に成果が実ってきており、今後も基礎技術の獲得と応用検討に精力的に取り組んでまいります。
当連結会計年度に係る化学品事業の研究開発費は1,230百万円であります。

[食品事業]
近年、当社グループにおいては、機能性食品分野に対して穀物液化糖化技術を活用した新たな価値の創造に取り組み、酵素応用技術、糖化パイロットプラント及び高度な分析技術等を駆使して技術集約型の新製品開発を進めてまいりました。こうした活動の中で、当連結会計年度では、オーツ麦をまるごと糖化したオーツミルクの原料である「オーツミルクの素」の発表に至りました。植物性ミルクは牛乳などの動物性ミルクに比べ、CO₂削減の観点でも有効とされ、健康志向と併せて注目されています。東京ビッグサイトで開催された「食品開発展」、幕張メッセで開催された「ドリンクジャパン」で大きな反響を頂きました。風味豊かで美味しく、食物繊維やたんぱく質が豊富であり、さらに環境に配慮した健康訴求製品として、食品メーカー・飲料メーカーへ提案を進めております。今後はこれらの機能性食品開発に加え、前述のグリーンケミストリーを「糖ケミカル」と呼称し、製品拡充、高付加価値化に向け、当社の強みである2つの基盤技術領域をオーバーラップさせた新たな基盤技術の構築に注力してまいります。
当連結会計年度に係る食品事業の研究開発費は153百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00448] S100LOTC)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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