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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LU6R (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 大日本塗料株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの研究開発活動は、コアビジネスである塗料事業をはじめ、照明機器、蛍光色材、ジェットインク及び機能性材料などの塗料事業以外の商品開発にも取り組んでおります。塗料事業においてはSDGsの達成に向け地球環境に優しい商品、省エネルギー・省力化に対応した商品、高機能・高付加価値商品の開発に注力すると共に、2020年に開所した防食技術センター、コーティング技術センターの両センターを活用しつつ、新商品開発の基礎となる機能性を有する塗料用樹脂や新規材料の調査・研究開発をはじめ、防食理論、分析・物性評価技術、顔料分散技術、塗膜形成技術及び塗装技術などの基盤技術を拡充し、新しい価値を継続的に市場へ提供できる取組みを進めております。当連結会計年度における研究開発費の総額は1,947百万円となりました。
当連結会計年度の主な研究開発活動は次のとおりであります。

(1)国内塗料事業
① 構造物塗料分野
橋梁や各種プラント施設に代表される大型の鋼構造物や土木コンクリート構造物などにおいて「LCC(ライフサイクルコスト)の低減」、「環境負荷低減」、「省力化」、「点検・診断」、「安全・安心」をキーワードに、公共性の高い社会インフラを長期間護るための材料、塗料・塗装システム開発及びメンテナンス市場をターゲットとした補修・補強材料や塗膜診断技術を活用した塗膜の寿命予測などに注力しております。LCCの低減では、塗膜の線膨張係数に着目した革新的新商品である剥離抑制型弱溶剤変性エポキシ樹脂塗料「ケルビンα2.5」や塩害環境向け高遮断塗装システム「タイエンダーシステム」、環境負荷低減では、「塗る」作業を「貼る」作業に変える画期的な商品である重防食シート「メタモルシート#1」や揮発性有機化合物(VOC)を大幅に削減した「DNT水性重防食システム」「水性グリーンボーセイ速乾」、点検・診断では、透明性を有し下地の可視化が可能なコンクリートの剥落防止工法「レジガードアクアSDシステム」、安全・安心では、橋脚や標識ポール、照明等の地際・基部腐食対策塗装システム「ポールダンサーシステム」等の開発を行い、市場展開に取り組んでおります。
また、2020年7月に開所した防食技術センターを活用して、企業とのコラボレーションによる新規塗料・塗装工法の研究開発を進めております。
② 建築塗料分野
戸建・集合住宅やオフィスビルの新築・改修において、「省エネ・省工程・安全・快適」をキーワードに環境に優しい独創的な商品の開発に取り組んでおります。独創的な商品では、オフィスビル等の外壁に使用されるカーテンウォールの改修用として、神戸国際交流会館にも採用されたメタリック意匠仕上げをローラー塗装で可能にする弱溶剤形ふっ素樹脂塗料「Vフロン#200スマイルRBメタリック」、オフィスビルや商業施設等の扉や手摺りなど人の手が多く触れる箇所の皮脂による汚れ、はがれの問題を解決し、大手テーマパーク及びプロ野球球場にも採用された皮脂軟化対策水性塗料「アクアマリンタックレス」及び臭気を更に抑えた「アクアマリンタックレス 凛」、商業施設が営業中でも改修を可能とした、シックハウスの原因にもなるVOCを配合せずかつ従来のエマルション塗料の臭気を94%低減した「COZY PACK」及び抗ウイルス性、抗菌性を付与した「COZY PACK Air」などの商品の市場展開に取り組んでおります。
③ 車輌産機・自動車補修塗料分野
車輌産機塗料分野においては工業用水性塗料として「AQウレタン」を開発いたしました。本商品は乾燥性に優れ、建設機械のボディカラーに対応する色相再現性と鮮映性が高く評価され、先行実装として建設機械リースの大手メーカーに採用されております。また、鉄道車両関連ではコロナ対策として空調設備に紫外線照射機を導入して空気清浄を実施する際に設備の紫外線劣化防止対策として高耐候性ふっ素塗料の「Vフロン#800車輌用KJクリヤー」が採用されております。
自動車補修塗料分野では特定化学物質障害予防規則(特化則)対応塗料の「オートVトップモナークExellent」が運送会社に採用されました。また、一般汎用商品としてシャーシ用塗料「鉄壁コート マットブラック」、プライマー「Auto D-NexT プライマー」、プライマーサーフェーサー塗料「Auto D-NexT プラサフ」、補修用パテ「Auto D-NexT ライトパテ」及び「Auto D-NexT ポリパテ」、速乾型ウレタン塗料「Auto D-1ベースHS-α」など下塗りから上塗りまで全ての工程で特化則対応塗料の提供を可能にしております。
④ 建材塗料分野
新設住宅市場向けの外装建材用塗料、屋根建材用塗料、内装建材用塗料での高意匠、高機能、高耐久化などの顧客ニーズに応える環境に配慮した高付加価値塗料と塗装システムの開発に取り組んでおります。
⑤ 金属焼付塗料・粉体塗料分野
外装建築資材または鋼製家具用途において、汎用焼付塗料やPCM塗料にインクジェット加飾技術を付加した仕様が採用され、市場で好評を博しております。また、環境に配慮した粉体塗装とインクジェット加飾技術の組み合わせについても、多くの引き合いがあり今後上市を予定しております。

⑥ インクジェット・新事業分野
当社の各種塗料配合技術をインクジェットインク開発に応用し、UV硬化形インクや水性インク等の環境対応商品の開発を進めております。新事業としては、貴金属ナノ粒子の合成技術と表面処理技術を応用したバイオセンシング用診断材料や光学材料の開発に取り組んでおります。
また、2020年6月に開所したコーティング技術センターでは当社の強みであるインクジェットインクによる加飾技術と塗料の積層技術を組み合わせた高意匠で高付加価値な商品の提案も行っております。

(2)海外塗料事業
中国、タイ、インドネシア、マレーシア等の東南アジア及びメキシコにおいて自動車部品メーカーを中心に省工程・高意匠の自動車内外装部品用塗料「プラニットシリーズ」及び「アクリタンシリーズ」を市場展開しております。中国、タイ市場において、環境対応形の自動車内外装向け水性塗料「アクアプラニットシリーズ」を拡販しております。また、金属のような輝度感を有する金属調塗料「アクリタンMY51」も、好評を博しております。
重防食塗料分野においては、中国、東南アジアを中心としたプラント設備向けや政府開発援助(ODA)橋梁案件向けに日本の塗料設計技術を提供し、LCCの低減や環境負荷低減の実現を目標として市場展開に取り組んでおります。

(3)照明機器事業
白熱電球や蛍光灯を光源とした照明器具からLEDを光源とした照明器具に変わり10年以上経過し、LED照明器具の形状は単純に光源をLEDに置き換えたものから、小さい粒状の光源であるLEDの特徴を活かし、「より小型に より薄型に より細型に」進化し続けております。照明器具そのものの存在感を誇張せずに、美しく心地よい空間を演出するキーワード「納まる溶け込む」をコンセプトにした照明器具の開発に注力し、商用電圧100Vで駆動するLED照明器具としては国内最細に匹敵する「SFLシリーズ」を発売いたしました。小さな宝飾品を美しく彩る高輝度、高演色の明かりニーズから、大きなビルの広いフロアを心地よく明るく照らす調光・調色機能を備えた大型高機能の明かりニーズまであらゆる空間設計に対応できる品揃えを充実させており、大型建築案件向けの間接照明器具として明るさにこだわったトリムライン「TRMシリーズ」を発売いたしました。
また、新型コロナウイルス感染症拡大が継続する中で、長年培ってきた紫外線ランプによる除菌技術を活かして、紫外線除菌機器「くりんクリンシリーズ」を開発し、空気除菌機器2種、表面除菌機器1種を発売いたしました。本商品はピーク波長254ナノメートルの深紫外線(UV-C波)を出力する殺菌ランプを搭載し、その有効性は認定試験機関でも実証されております。また、大日本塗料株式会社で開発した抗菌、抗ウイルス機能をもつ塗料「COZY PACK Air」とのコラボ販売も期待できる商品となります。

(4)蛍光色材事業
蛍光顔料事業では、環境に配慮した人体に優しいノンホルマリン型のアクリル樹脂系蛍光顔料「SX-200シリーズ」を2021年4月に発売いたしました。高耐熱性で耐色移行性に優れており、幅広い樹脂において鮮やかな色彩を表現できるため樹脂着色用途を中心に拡販いたします。また、各種環境規制にも対応しており、法規制への準拠が必要な用途にも展開できます。同年6月には「SX-200シリーズ」と同様、耐色移行性が良好で捺染用途や溶剤型蛍光塗料・インキ用途に特化したアクリル樹脂系蛍光顔料「SX-400シリーズ」の発売を予定しております。
また、防災・減災・安全分野用途を中心に、駅のホームからの転落防止用CP(色彩心理)ライン「ルミライン100」、濡れた床面でも滑らない「ルミノグリップ」、夜間でも光を反射する「ビームライトエース」、長残光型蓄光塗料などを市場展開し、好評を博しております。
今後も人や環境に配慮した商品の市場投入を計画しており、サスティナブルな社会づくりに貢献できる商品作りに取り組んでまいります。

なお、セグメントごとの研究開発費は、「国内塗料事業」1,515百万円、「照明機器事業」339百万円、「蛍光色材事業」92百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00891] S100LU6R)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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