有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QZ22 (EDINETへの外部リンク)
株式会社サンゲツ 研究開発活動 (2023年3月期)
当社グループの研究開発活動については、ブランドステートメント“Joy of Design”の実現を目指し、単にインテリア商材を提供するだけではなく、人々がそのインテリア商材を使い、デザインし、その空間で楽しみ、やすらぎを得られる、豊かな生活文化の創造に寄与し得る商品開発に取り組んでいます。
品質については、取扱商品の品質管理体制を強化するために、品質管理技術室を設置し、独自の評価項目に沿って仕入先を多面的に評価し、品質改善を働きかけることで品質管理を徹底しています。商品開発の各段階においては、検証体制プロセスとして「デザインレビュー」を整備し、商品開発を担うインテリア事業本部各事業部と、品質管理技術室をはじめとする関係部局が連携して審議を重ね、品質の担保に努めています。
また、商品開発力・調達力の強化として、主力メーカーとのアライアンス強化に継続的に取り組んでいるほか、国内最大手のビニル壁紙メーカーである当社子会社クレアネイト株式会社において、海外子会社と連携した商品開発活動や、量産壁紙需要の高まりに対応する供給体制の強化に向けた取り組みを進めています。
これらの結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は367百万円となり、セグメントごとの状況は次のとおりであります。
(インテリアセグメント)
インテリアセグメントにおいては、壁装材、床材、ファブリック(カーテン・椅子生地)等、合わせて約12,000点の商品をサンゲツブランドで企画開発・販売し、毎年、主要見本帳約30冊のおよそ3分の1を更改に向けて開発しています。商品開発においては、最新のインテリアトレンドを捉えるために、国内外への市場調査を強化するとともに、第一線で活躍する外部のデザイン顧問からも情報収集を進め、「市場起点」での商品開発・研究活動を行っております。
当連結会計年度は、国立科学博物館と共同開発した商品や、障がいを持つアーティストとのコラボレーション商品など、社外の多様なパートナーとデザイン性の高い商品開発を行うとともに、脱炭素社会の実現に貢献する低環境負荷商品や、デフレに対応する低価格帯商品の開発・拡充に取り組みました。
こうした商品開発が外部にも評価され、2021年4月に発売した、隈研吾氏との共同開発による壁紙と床材のコレクション「カゲトヒカリ」が、国際的に権威のあるデザイン賞「iF デザインアワード 2022」を受賞したほか、リサイクル素材を使用した壁紙・ガラスフィルム・カーペットタイル、そしてチャイルドセーフティ機能を持つロールスクリーンの4点が、「2022年度グッドデザイン賞」を受賞しました。
これらの結果、インテリアセグメントにおける当連結会計年度の研究開発費の総額は323百万円となりました。また、インテリアセグメント内の事業別の研究開発活動状況は次のとおりです。
(壁装事業)
壁装事業では、2022年5月に発売した壁紙見本帳「リザ―ブ1000」において、国立科学博物館とのコラボレーション商品を開発し、動物や植物の標本など同館の収蔵品をモチーフとした、知的好奇心をくすぐる個性豊かな商品を発売しました。また、車両内装に使われるクッション材の端材などを再利用した低環境負荷商品「MEGUReWALL(メグリウォール)」シリーズを新たに収録。環境負荷の低減に貢献する壁紙として、エコマーク認定を取得しました。さらに、6月に発売したガラスフィルム見本帳「CLEAS vol.2」では、フィルム部分にペットボトル由来の再生材料を80%以上使用した透明飛散防止フィルム「クリエイシア90」を収録しました。当商品は建築用ウィンドウフィルム業界初のエコマーク認定商品となりました。なお、「MEGUReWALL」と「クリエイシア90」は2022年度のグッドデザイン賞を受賞しています。
また、2017年から継続開催し、今回で6回目となる「サンゲツ壁紙デザインアワード2022」では、ブランドステートメント“Joy of Design”をテーマに、新しい発想のデザインやアイデアを幅広く募集しました。今回も、国内外からコンセプトやデザインに優れた多くの作品が集まり、壁紙の新しい可能性を広げる活動となりました。
一方、クレアネイト株式会社では、撥水・抗菌・表面強化・ストレッチ性機能を持つハードストレッチ壁紙を始めとした機能性商品の開発に加え、環境に配慮した非フッ素系撥水剤を使用した商品及び海外市場向けのフリースバック壁紙の開発を進めております。
(床材事業)
床材事業では、設計段階からCO2削減を重視する環境対応商品のニーズへの対応として、10月に発売したカーペットタイル見本帳「NT 700 Fiber Eco Vol.2」において、100%リサイクルナイロン糸「エコニール(R)」を使用した環境負荷の低減に寄与するカーペットタイルを発売しました。一方、10月に発売したクッションフロア見本帳「Hフロア」では、「染める」「削る」「重ねる」といった手作業ならではのぬくもりを丁寧に再現した意匠性の高い商品を収録したほか、知的障がいのある作家の作品をプロダクト化する福祉実験ユニット「ヘラルボニー」とのコラボレーションとして、アーティストの豊かな感性を活かした商品を収録しました。さらに、11月に発売した防滑性ビニル床シート見本帳「ノンスキッド」においても、住空間のトレンドである「アウトドア」をテーマとしたデザイン性に優れた商品を収録するなど、商品のストーリー性や多様性、ユーザーのライフスタイルを重視した商品開発に努めました。また、2023年1月には施設用床材見本帳「Sフロア」を発刊し、ローコストでありながら意匠性に優れた商品や、施設の長寿命化へのニーズに応える高機能商品を拡充しました。
(ファブリック事業)
ファブリック事業では、2023年2月にカーテン見本帳「AC」を発刊しました。近年人気の高まっているデザインシアーのラインアップを拡充し、繊細な刺繍デザインの商品や、グローバルに活躍するテキスタイルデザイナー鈴木マサル氏とのコラボレーション商品など、トレンド感のあるアイテムを多数収録しました。また、「&ECO」シリーズにおいては、再生糸でありながら天然素材のような質感にこだわった新商品を発売しました。当商品は、低環境負荷商品としてエコマーク認定を取得しております。さらに、空間をスタイリッシュに演出する新しい縫製スタイル「SAウェーブ」を開発。ブラインドやロールスクリーンで窓回りをすっきりと納めるニーズが高まる中で、ファブリックの柔らかな質感と、すっきりとした納まりを両立する縫製仕様としました。
一方、ECサイトである「ワードローブサンゲツ」では、WEBサイトオリジナルの意匠性の高い新商品を発売し、インテリアシールや窓ガラスフィルムなど、カーテン生地以外の商品を含めたラインアップの強化を図りました。
(エクステリアセグメント)
研究開発活動は行っておりません。
(海外セグメント)
海外セグメントにおいては、北米市場では、Koroseal Interior Products Holdings,Inc.が、顧客のニーズに基づく製品開発活動を行っております。開発プロセスにおいては、デザイン開発部署が、多様なアイデアを市場動向やトレンド、品質といった多角的な視点から検証・評価を重ね、製品開発を行っております。当連結会計年度においては、自社製造壁紙における新商品の継続的な開発・発売に努め、市場の高い評価を受けました。中でも日本の伝統工芸をモチーフとした海外向けコレクション「TAKUMI」は、当社グループ共通の新ブランドとして、グローバルな展開を目指しております。
東南アジア市場、中国・香港市場においては、アフターコロナに向けた商品戦略の強化として、Goodrich Global Holdings Pte., Ltd.とクレアネイト株式会社及び当社の3社を中心としたプロジェクトチームを立ち上げ、グループシナジーを活かしたアジア圏向けの新ブランドの開発に着手しております。
これらの結果、海外セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費の総額は、43百万円となりました。
(スペースクリエーションセグメント)
研究開発活動は行っておりません。
品質については、取扱商品の品質管理体制を強化するために、品質管理技術室を設置し、独自の評価項目に沿って仕入先を多面的に評価し、品質改善を働きかけることで品質管理を徹底しています。商品開発の各段階においては、検証体制プロセスとして「デザインレビュー」を整備し、商品開発を担うインテリア事業本部各事業部と、品質管理技術室をはじめとする関係部局が連携して審議を重ね、品質の担保に努めています。
また、商品開発力・調達力の強化として、主力メーカーとのアライアンス強化に継続的に取り組んでいるほか、国内最大手のビニル壁紙メーカーである当社子会社クレアネイト株式会社において、海外子会社と連携した商品開発活動や、量産壁紙需要の高まりに対応する供給体制の強化に向けた取り組みを進めています。
これらの結果、当連結会計年度における研究開発費の総額は367百万円となり、セグメントごとの状況は次のとおりであります。
(インテリアセグメント)
インテリアセグメントにおいては、壁装材、床材、ファブリック(カーテン・椅子生地)等、合わせて約12,000点の商品をサンゲツブランドで企画開発・販売し、毎年、主要見本帳約30冊のおよそ3分の1を更改に向けて開発しています。商品開発においては、最新のインテリアトレンドを捉えるために、国内外への市場調査を強化するとともに、第一線で活躍する外部のデザイン顧問からも情報収集を進め、「市場起点」での商品開発・研究活動を行っております。
当連結会計年度は、国立科学博物館と共同開発した商品や、障がいを持つアーティストとのコラボレーション商品など、社外の多様なパートナーとデザイン性の高い商品開発を行うとともに、脱炭素社会の実現に貢献する低環境負荷商品や、デフレに対応する低価格帯商品の開発・拡充に取り組みました。
こうした商品開発が外部にも評価され、2021年4月に発売した、隈研吾氏との共同開発による壁紙と床材のコレクション「カゲトヒカリ」が、国際的に権威のあるデザイン賞「iF デザインアワード 2022」を受賞したほか、リサイクル素材を使用した壁紙・ガラスフィルム・カーペットタイル、そしてチャイルドセーフティ機能を持つロールスクリーンの4点が、「2022年度グッドデザイン賞」を受賞しました。
これらの結果、インテリアセグメントにおける当連結会計年度の研究開発費の総額は323百万円となりました。また、インテリアセグメント内の事業別の研究開発活動状況は次のとおりです。
(壁装事業)
壁装事業では、2022年5月に発売した壁紙見本帳「リザ―ブ1000」において、国立科学博物館とのコラボレーション商品を開発し、動物や植物の標本など同館の収蔵品をモチーフとした、知的好奇心をくすぐる個性豊かな商品を発売しました。また、車両内装に使われるクッション材の端材などを再利用した低環境負荷商品「MEGUReWALL(メグリウォール)」シリーズを新たに収録。環境負荷の低減に貢献する壁紙として、エコマーク認定を取得しました。さらに、6月に発売したガラスフィルム見本帳「CLEAS vol.2」では、フィルム部分にペットボトル由来の再生材料を80%以上使用した透明飛散防止フィルム「クリエイシア90」を収録しました。当商品は建築用ウィンドウフィルム業界初のエコマーク認定商品となりました。なお、「MEGUReWALL」と「クリエイシア90」は2022年度のグッドデザイン賞を受賞しています。
また、2017年から継続開催し、今回で6回目となる「サンゲツ壁紙デザインアワード2022」では、ブランドステートメント“Joy of Design”をテーマに、新しい発想のデザインやアイデアを幅広く募集しました。今回も、国内外からコンセプトやデザインに優れた多くの作品が集まり、壁紙の新しい可能性を広げる活動となりました。
一方、クレアネイト株式会社では、撥水・抗菌・表面強化・ストレッチ性機能を持つハードストレッチ壁紙を始めとした機能性商品の開発に加え、環境に配慮した非フッ素系撥水剤を使用した商品及び海外市場向けのフリースバック壁紙の開発を進めております。
(床材事業)
床材事業では、設計段階からCO2削減を重視する環境対応商品のニーズへの対応として、10月に発売したカーペットタイル見本帳「NT 700 Fiber Eco Vol.2」において、100%リサイクルナイロン糸「エコニール(R)」を使用した環境負荷の低減に寄与するカーペットタイルを発売しました。一方、10月に発売したクッションフロア見本帳「Hフロア」では、「染める」「削る」「重ねる」といった手作業ならではのぬくもりを丁寧に再現した意匠性の高い商品を収録したほか、知的障がいのある作家の作品をプロダクト化する福祉実験ユニット「ヘラルボニー」とのコラボレーションとして、アーティストの豊かな感性を活かした商品を収録しました。さらに、11月に発売した防滑性ビニル床シート見本帳「ノンスキッド」においても、住空間のトレンドである「アウトドア」をテーマとしたデザイン性に優れた商品を収録するなど、商品のストーリー性や多様性、ユーザーのライフスタイルを重視した商品開発に努めました。また、2023年1月には施設用床材見本帳「Sフロア」を発刊し、ローコストでありながら意匠性に優れた商品や、施設の長寿命化へのニーズに応える高機能商品を拡充しました。
(ファブリック事業)
ファブリック事業では、2023年2月にカーテン見本帳「AC」を発刊しました。近年人気の高まっているデザインシアーのラインアップを拡充し、繊細な刺繍デザインの商品や、グローバルに活躍するテキスタイルデザイナー鈴木マサル氏とのコラボレーション商品など、トレンド感のあるアイテムを多数収録しました。また、「&ECO」シリーズにおいては、再生糸でありながら天然素材のような質感にこだわった新商品を発売しました。当商品は、低環境負荷商品としてエコマーク認定を取得しております。さらに、空間をスタイリッシュに演出する新しい縫製スタイル「SAウェーブ」を開発。ブラインドやロールスクリーンで窓回りをすっきりと納めるニーズが高まる中で、ファブリックの柔らかな質感と、すっきりとした納まりを両立する縫製仕様としました。
一方、ECサイトである「ワードローブサンゲツ」では、WEBサイトオリジナルの意匠性の高い新商品を発売し、インテリアシールや窓ガラスフィルムなど、カーテン生地以外の商品を含めたラインアップの強化を図りました。
(エクステリアセグメント)
研究開発活動は行っておりません。
(海外セグメント)
海外セグメントにおいては、北米市場では、Koroseal Interior Products Holdings,Inc.が、顧客のニーズに基づく製品開発活動を行っております。開発プロセスにおいては、デザイン開発部署が、多様なアイデアを市場動向やトレンド、品質といった多角的な視点から検証・評価を重ね、製品開発を行っております。当連結会計年度においては、自社製造壁紙における新商品の継続的な開発・発売に努め、市場の高い評価を受けました。中でも日本の伝統工芸をモチーフとした海外向けコレクション「TAKUMI」は、当社グループ共通の新ブランドとして、グローバルな展開を目指しております。
東南アジア市場、中国・香港市場においては、アフターコロナに向けた商品戦略の強化として、Goodrich Global Holdings Pte., Ltd.とクレアネイト株式会社及び当社の3社を中心としたプロジェクトチームを立ち上げ、グループシナジーを活かしたアジア圏向けの新ブランドの開発に着手しております。
これらの結果、海外セグメントにおける当連結会計年度の研究開発費の総額は、43百万円となりました。
(スペースクリエーションセグメント)
研究開発活動は行っておりません。
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