有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R56K (EDINETへの外部リンク)
ニッタ株式会社 研究開発活動 (2023年3月期)
当社並びにグループ各社は、NITTAグループ理念における使命に基づき、長期的な成長と企業価値向上を目指し、技術開発を重視しています。設計から製品化までの一貫した研究体制の確立を基本として、新材料に関する基礎研究及びその応用研究と新技術、更には生産技術全般の開発まで幅広く進めております。
当社グループの研究開発活動は、グループ全体の技術戦略の議論を行う技術戦略会議を設け、仮説検証マーケティング手法を活用しながら、市場や顧客ニーズに応える重要な新規事業及び新製品の創出に直結するよう、迅速な経営判断の下で実行しています。新規事業・新製品に関する技術開発は、当社テクニカルセンターに開発研究グループを設け、新材料・新技術の開発及びコア技術の集積と向上に向けて関連する部門や外部機関と連携して開発研究活動を行なっております。また、既存事業分野の関連技術と製品開発活動に関しては、当社各事業部及びグループ各社の技術部門によりそれぞれ該当分野別に推進されております。
当連結会計年度の研究開発費は1,825百万円であり、「新製品・新規事業開発」、「ベルト・ゴム製品事業」、「ホース・チューブ製品事業」、「化工品事業」、「その他産業用製品事業」に投入しております。
(1) ベルト・ゴム製品事業
当社工業資材事業部を中心に、平ベルト・ゴム成形品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な成果は、ベルト事業では物流・金融・紙工・繊維など幅広い用途に向けた高機能平ベルトの開発を進め、グローバルOEMでの採用に結び付けております。さらに省エネ製品の開発、製造工程の環境負荷低減にも取り組んでいます。ゴム化成品事業においても建設資材分野で製品ラインナップ追加を目指し開発継続中です。インテリマーの感温性粘着テープでは半導体・セラミックコンデンサなどの電子部品の製造プロセスの顧客要求に応えるべく製品の改良、性能向上のための技術開発を行っており、感温性調光微粒子では調光機能により省エネに寄与する製品の開発を行っています。また、両事業とも新たな市場に対する開発も推進しています。
当事業に関わる研究開発費は850百万円であります。
(2) ホース・チューブ製品事業
当社ニッタ・ムアー事業部を中心に、樹脂ホース、チューブ、継手及び自動工具交換装置の研究開発を行っております。当連結会計年度は、半導体製造装置、医療装置、工作機械、建設機械、産業車両、飲料用機器、自動車用途向けに各種ホース・チューブ、継手の開発、及び自動車用途向けとして新エネルギー車向けの製品開発に取り組みました。また、メカトロ製品としては、ロボット向け自動工具交換装置に加え、食品等の柔らかい製品を把持できるハンドリング用ロボットハンドのSoftmatics製品などラインナップ拡充に向けた製品開発を推進しました。さらに、製販技一体の開発チーム活動の継続により、新規分野・新用途分野での新規案件の発掘及び開発着手に結び付けております。
当事業に関わる研究開発費は417百万円であります。
(3) 化工品事業
ニッタ化工品㈱を中心に、鉄道車輛部品(空気ばね・軸ばね)及び一般産業用防振ゴム、OA機器用クリーニングブレード、樹脂及び引布製品に関する材料及び製品構造の研究開発を行っております。当連結会計年度は海外市場向け鉄道車輛部品の新規材料、OA機器用クリーニングブレードにおいては新機能材料の開発及び新工法開発に取り組みました。また、樹脂製品においてはニーズに応じた製品改良・性能向上を実施しラインナップ拡充を行いました。各分野とも高度で多岐にわたるニーズに応じた新規材料の採用・新構造提案を実施すべく、評価手法・解析手法の能力向上とともに開発を推進しております。
当事業に関わる研究開発費は225百万円であります。
(4) 「新製品・新規事業開発」及び「その他産業用製品事業」
テクニカルセンターで基礎研究から取り組んできました、当社独自開発のCNT(Carbon Nano Tube)を用いた炭素繊維複合化技術であるNamd™(エヌアムド)は、技術名称を冠してバドミントンラケットやゴルフクラブなどのスポーツ・レジャー用途での実用化を皮切りに、現在は、第二世代の2G-Namd™(ツージー・エヌアムド)の上市により、今後一般産業分野でのアプリケーションの拡充を行っていきます。
その他にもテクニカルセンターでは、ソフトマテリアル複合化技術をTPF(Technical Platform)として自動車、工作機械、エネルギー、エレクトロニクス、ロボット関連から食品・医療機器、及びSDGsを意識した環境配慮型製品まで幅広い研究開発と製品開発を進めております。当社におけるイノベーション活動(Nitta Innovation(NI)活動を加速させるためにテクニカルセンター内においてサークル活動(NIサークル)を実施し、さらに製品開発力の幅を広げるため、グループ内の幅広い派生技術群、営業的知見及び開発成果などを全社で共有することを目的とした社内イノベーションフォーラムを開催し、全社的なイノベーション力をより向上させることにも努めております。
また、中長期経営計画『SHIFT2030』で目指す新事業の探索と新製品の開発を加速させるため、経営戦略室に「新事業探索チーム」と「再生医療事業化プロジェクト」を新設し、探索力を強化しています。「再生医療事業化プロジェクト」では、国内初の再生・細胞医療に特化した受託開発・製造企業と共同で、再生医療等製品の製造用機器及びその消耗部材(シングルユース部素材)を開発中です。
SDGsへの取り組みとしては、自社が北海道に保有している山林の保全活動を推進するため、森林資源から木質新素材セルロースファイバーなどの天然由来の素材原料の製品への添加や代替使用などにより、機能発現と石油由来原料の削減を両立した新製品や新用途の開発に取り組んでいます。
これらの新事業・新製品開発や既存事業における製品開発を推進するに当たり、知的財産の分野においては、高度な特許情報分析ツール等の活用により、当社の技術戦略と連携したグローバルな知的財産権利の取得と知財権利網の構築・維持強化にも努めております。
空気清浄分野では、フィルタ性能の国際規格へのハーモナイズが進む中、安心で安全な空気環境を求めるニーズに対応し、PM2.5や省資源・省エネルギーなどの環境面や感染症対策などの安全面に貢献する製品の開発、さらにグローバルに先端技術を支える最先端半導体製造装置用フィルタやケミカルフィルタの開発、鉱山・重工・建築分野の作業者の健康を保護する製品の開発など、様々な市場要求に取り組みました。また、ライフサイエンス分野における無菌製造・操作環境の維持・管理に資する技術として、有効性や安全性が高い過酢酸製剤を活用したバイオ除染技術・製品の開発も進めており、独自技術のVPA(Vaporized Peracetic Acid:蒸気化過酢酸)を活用した高性能エアフィルタの除染技術を開発し、事業展開を進めております。
「新製品・新規事業開発」及び「その他産業用製品事業」に関わる研究開発費は332百万円です。
当社グループの研究開発活動は、グループ全体の技術戦略の議論を行う技術戦略会議を設け、仮説検証マーケティング手法を活用しながら、市場や顧客ニーズに応える重要な新規事業及び新製品の創出に直結するよう、迅速な経営判断の下で実行しています。新規事業・新製品に関する技術開発は、当社テクニカルセンターに開発研究グループを設け、新材料・新技術の開発及びコア技術の集積と向上に向けて関連する部門や外部機関と連携して開発研究活動を行なっております。また、既存事業分野の関連技術と製品開発活動に関しては、当社各事業部及びグループ各社の技術部門によりそれぞれ該当分野別に推進されております。
当連結会計年度の研究開発費は1,825百万円であり、「新製品・新規事業開発」、「ベルト・ゴム製品事業」、「ホース・チューブ製品事業」、「化工品事業」、「その他産業用製品事業」に投入しております。
(1) ベルト・ゴム製品事業
当社工業資材事業部を中心に、平ベルト・ゴム成形品の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な成果は、ベルト事業では物流・金融・紙工・繊維など幅広い用途に向けた高機能平ベルトの開発を進め、グローバルOEMでの採用に結び付けております。さらに省エネ製品の開発、製造工程の環境負荷低減にも取り組んでいます。ゴム化成品事業においても建設資材分野で製品ラインナップ追加を目指し開発継続中です。インテリマーの感温性粘着テープでは半導体・セラミックコンデンサなどの電子部品の製造プロセスの顧客要求に応えるべく製品の改良、性能向上のための技術開発を行っており、感温性調光微粒子では調光機能により省エネに寄与する製品の開発を行っています。また、両事業とも新たな市場に対する開発も推進しています。
当事業に関わる研究開発費は850百万円であります。
(2) ホース・チューブ製品事業
当社ニッタ・ムアー事業部を中心に、樹脂ホース、チューブ、継手及び自動工具交換装置の研究開発を行っております。当連結会計年度は、半導体製造装置、医療装置、工作機械、建設機械、産業車両、飲料用機器、自動車用途向けに各種ホース・チューブ、継手の開発、及び自動車用途向けとして新エネルギー車向けの製品開発に取り組みました。また、メカトロ製品としては、ロボット向け自動工具交換装置に加え、食品等の柔らかい製品を把持できるハンドリング用ロボットハンドのSoftmatics製品などラインナップ拡充に向けた製品開発を推進しました。さらに、製販技一体の開発チーム活動の継続により、新規分野・新用途分野での新規案件の発掘及び開発着手に結び付けております。
当事業に関わる研究開発費は417百万円であります。
(3) 化工品事業
ニッタ化工品㈱を中心に、鉄道車輛部品(空気ばね・軸ばね)及び一般産業用防振ゴム、OA機器用クリーニングブレード、樹脂及び引布製品に関する材料及び製品構造の研究開発を行っております。当連結会計年度は海外市場向け鉄道車輛部品の新規材料、OA機器用クリーニングブレードにおいては新機能材料の開発及び新工法開発に取り組みました。また、樹脂製品においてはニーズに応じた製品改良・性能向上を実施しラインナップ拡充を行いました。各分野とも高度で多岐にわたるニーズに応じた新規材料の採用・新構造提案を実施すべく、評価手法・解析手法の能力向上とともに開発を推進しております。
当事業に関わる研究開発費は225百万円であります。
(4) 「新製品・新規事業開発」及び「その他産業用製品事業」
テクニカルセンターで基礎研究から取り組んできました、当社独自開発のCNT(Carbon Nano Tube)を用いた炭素繊維複合化技術であるNamd™(エヌアムド)は、技術名称を冠してバドミントンラケットやゴルフクラブなどのスポーツ・レジャー用途での実用化を皮切りに、現在は、第二世代の2G-Namd™(ツージー・エヌアムド)の上市により、今後一般産業分野でのアプリケーションの拡充を行っていきます。
その他にもテクニカルセンターでは、ソフトマテリアル複合化技術をTPF(Technical Platform)として自動車、工作機械、エネルギー、エレクトロニクス、ロボット関連から食品・医療機器、及びSDGsを意識した環境配慮型製品まで幅広い研究開発と製品開発を進めております。当社におけるイノベーション活動(Nitta Innovation(NI)活動を加速させるためにテクニカルセンター内においてサークル活動(NIサークル)を実施し、さらに製品開発力の幅を広げるため、グループ内の幅広い派生技術群、営業的知見及び開発成果などを全社で共有することを目的とした社内イノベーションフォーラムを開催し、全社的なイノベーション力をより向上させることにも努めております。
また、中長期経営計画『SHIFT2030』で目指す新事業の探索と新製品の開発を加速させるため、経営戦略室に「新事業探索チーム」と「再生医療事業化プロジェクト」を新設し、探索力を強化しています。「再生医療事業化プロジェクト」では、国内初の再生・細胞医療に特化した受託開発・製造企業と共同で、再生医療等製品の製造用機器及びその消耗部材(シングルユース部素材)を開発中です。
SDGsへの取り組みとしては、自社が北海道に保有している山林の保全活動を推進するため、森林資源から木質新素材セルロースファイバーなどの天然由来の素材原料の製品への添加や代替使用などにより、機能発現と石油由来原料の削減を両立した新製品や新用途の開発に取り組んでいます。
これらの新事業・新製品開発や既存事業における製品開発を推進するに当たり、知的財産の分野においては、高度な特許情報分析ツール等の活用により、当社の技術戦略と連携したグローバルな知的財産権利の取得と知財権利網の構築・維持強化にも努めております。
空気清浄分野では、フィルタ性能の国際規格へのハーモナイズが進む中、安心で安全な空気環境を求めるニーズに対応し、PM2.5や省資源・省エネルギーなどの環境面や感染症対策などの安全面に貢献する製品の開発、さらにグローバルに先端技術を支える最先端半導体製造装置用フィルタやケミカルフィルタの開発、鉱山・重工・建築分野の作業者の健康を保護する製品の開発など、様々な市場要求に取り組みました。また、ライフサイエンス分野における無菌製造・操作環境の維持・管理に資する技術として、有効性や安全性が高い過酢酸製剤を活用したバイオ除染技術・製品の開発も進めており、独自技術のVPA(Vaporized Peracetic Acid:蒸気化過酢酸)を活用した高性能エアフィルタの除染技術を開発し、事業展開を進めております。
「新製品・新規事業開発」及び「その他産業用製品事業」に関わる研究開発費は332百万円です。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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