有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1005830
日揮ホールディングス株式会社 業績等の概要 (2015年3月期)
(1)経営成績に関する分析
① 当連結会計年度の概況
当連結会計年度における我が国経済は、政府・日銀による経済再生実現に向けての各種政策の効果が下支えするなか、一部に弱さが見られるものの、緩やかな回復基調が続きました。世界経済は、米国の金融緩和縮小に向けた動きの影響、欧州、中国やその他新興国経済の先行き、原油価格下落の影響、地政学的リスク等、景気を下押しするリスクがあるなか、一部に緩やかな回復が見られるものの引き続き不透明な状況にありました。
当社は複数の地域において積極的な受注活動に取り組み、ロシアのLNG(液化天然ガス)プラント建設プロジェクトについて受注金額の確定により受注計上したほか、国内や東南アジアでLNG関連プロジェクト等を受注いたしました。既受注案件では完工遅延が生じたプロジェクトがありましたが、建設がピークを迎えているオーストラリアのLNGプラント建設プロジェクトを始めその他の大型案件では確実な遂行に注力いたしました。なお、原油価格下落の影響等により設備投資案件の実施の見直しの動きが出ておりますが、中長期的には世界的な人口増加や新興国の経済成長を背景としたエネルギー需要の増加により、産油・産ガス諸国および大手石油会社等の主要顧客の潜在的な投資意欲は堅調であると見込まれております。
このような状況のもと、日揮グループの当連結会計年度の業績等については、以下のとおりとなりました。
経営成績
受注高
この結果、当連結会計年度末の受注残高は、為替変動による修正および契約金額の修正・変更等を加え、連結受注残高1兆7,758億円、単体受注残高1兆2,453億円となりました。
② セグメント別状況
総合エンジニアリング事業
EPC(設計・調達・建設)ビジネスでは、日本国内をはじめ中東、アフリカ(特にサブサハラ)、東南アジア、北米地域およびロシア・CIS等で積極的な受注活動に取り組むとともに、受注済みプロジェクトの確実な遂行に注力いたしました。その結果、第1四半期連結会計期間において、2013年4月締結済みの契約に基づき先行して役務を遂行していたロシアのLNGプラント建設プロジェクトについて、受注金額の確定により受注計上いたしました。また、2014年9月に福島県相馬郡におけるLNG受入基地の建設プロジェクトを受注したほか、同年10月にはインドネシアにおけるLNGプラント増設プロジェクトの基本設計役務を受注いたしました。さらに、2015年1月にはマレーシアにおけるLNGコンプレックスの拡張プロジェクトを受注いたしました。遂行中の案件に関しては現在オーストラリアで大型LNGプラントの建設がピークを迎えております。本プロジェクトはモジュール工法を導入し、アジア各地に所在する建設ヤードで機能単位に分割されたプラントの建設を進め、大型船による運搬を経て最終建設地でひとつのプラントに組み上げるという新たな建設手法に挑戦しております。なお、カタールにて遂行中のBarzan Gas Company Limited向け大型ガス処理プラント建設工事において、完工時期の遅延に伴う建設工事費用の増加により利益が減少いたしました。
投資ビジネスでは、引き続き複数の地域において事業運営・事業投資を展開しており、また、企画・マネジメントサービスでは、引き続きアジア地域において都市開発やインフラ整備案件を進めております。
触媒・ファイン事業
触媒事業では、FCC触媒の輸出案件が増加したものの、国内向け脱硝触媒案件の減少、脱硝触媒原料の輸出不振等により出荷が減少いたしました。ファイン事業においては、スマートフォン向け部材用研磨材、機能性塗料材の出荷が好調であったことに加え、液晶露光装置用セラミックス・金属複合材料の受注が伸長いたしました。この結果、触媒・ファイン事業の業績は、前期比で、売上高はほぼ横ばいとなったものの、減益となりました。
その他の事業
その他の事業では、2015年1月に千葉県鴨川市において大規模太陽光発電(メガソーラー)の設備が完成し売電を開始する等、引き続き国内におけるメガソーラー事業等を実施しております。なお、原油価格下落の影響により連結子会社が米国で保有するシェールオイル権益における固定資産の減損損失等の特別損失を計上いたしました。
以上のような取組みのもと、日揮グループの当連結会計年度のセグメント別の業績については、以下のとおりとなりました。
当連結会計年度
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し新規連結を伴う増加を除き876億84百万円減少し、2,977億7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益が300億59百万円となりましたが、未成工事受入金の減少などにより、結果として714億16百万円の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、有形固定資産の取得などにより、234億11百万円の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、新規の借入などにより38億36百万円の増加となりました。
① 当連結会計年度の概況
当連結会計年度における我が国経済は、政府・日銀による経済再生実現に向けての各種政策の効果が下支えするなか、一部に弱さが見られるものの、緩やかな回復基調が続きました。世界経済は、米国の金融緩和縮小に向けた動きの影響、欧州、中国やその他新興国経済の先行き、原油価格下落の影響、地政学的リスク等、景気を下押しするリスクがあるなか、一部に緩やかな回復が見られるものの引き続き不透明な状況にありました。
当社は複数の地域において積極的な受注活動に取り組み、ロシアのLNG(液化天然ガス)プラント建設プロジェクトについて受注金額の確定により受注計上したほか、国内や東南アジアでLNG関連プロジェクト等を受注いたしました。既受注案件では完工遅延が生じたプロジェクトがありましたが、建設がピークを迎えているオーストラリアのLNGプラント建設プロジェクトを始めその他の大型案件では確実な遂行に注力いたしました。なお、原油価格下落の影響等により設備投資案件の実施の見直しの動きが出ておりますが、中長期的には世界的な人口増加や新興国の経済成長を背景としたエネルギー需要の増加により、産油・産ガス諸国および大手石油会社等の主要顧客の潜在的な投資意欲は堅調であると見込まれております。
このような状況のもと、日揮グループの当連結会計年度の業績等については、以下のとおりとなりました。
経営成績
当連結会計年度 (百万円) | 前年同期増減率(%) | 当事業年度(単体) (百万円) | 前年同期増減率(%) | |
売上高 | 799,076 | 18.2 | 537,079 | 18.0 |
営業利益 | 29,740 | △56.4 | 14,184 | △71.5 |
経常利益 | 44,867 | △46.4 | 32,328 | △55.5 |
当期純利益 | 20,628 | △56.3 | 17,808 | △58.7 |
受注高
地域 | 当連結会計年度 (百万円) | 割合(%) | 当事業年度(単体) (百万円) | 割合(%) |
海外 | 637,674 | 82.8 | 545,122 | 87.9 |
国内 | 132,005 | 17.2 | 75,020 | 12.1 |
合計 | 769,680 | 100.0 | 620,142 | 100.0 |
この結果、当連結会計年度末の受注残高は、為替変動による修正および契約金額の修正・変更等を加え、連結受注残高1兆7,758億円、単体受注残高1兆2,453億円となりました。
② セグメント別状況
総合エンジニアリング事業
EPC(設計・調達・建設)ビジネスでは、日本国内をはじめ中東、アフリカ(特にサブサハラ)、東南アジア、北米地域およびロシア・CIS等で積極的な受注活動に取り組むとともに、受注済みプロジェクトの確実な遂行に注力いたしました。その結果、第1四半期連結会計期間において、2013年4月締結済みの契約に基づき先行して役務を遂行していたロシアのLNGプラント建設プロジェクトについて、受注金額の確定により受注計上いたしました。また、2014年9月に福島県相馬郡におけるLNG受入基地の建設プロジェクトを受注したほか、同年10月にはインドネシアにおけるLNGプラント増設プロジェクトの基本設計役務を受注いたしました。さらに、2015年1月にはマレーシアにおけるLNGコンプレックスの拡張プロジェクトを受注いたしました。遂行中の案件に関しては現在オーストラリアで大型LNGプラントの建設がピークを迎えております。本プロジェクトはモジュール工法を導入し、アジア各地に所在する建設ヤードで機能単位に分割されたプラントの建設を進め、大型船による運搬を経て最終建設地でひとつのプラントに組み上げるという新たな建設手法に挑戦しております。なお、カタールにて遂行中のBarzan Gas Company Limited向け大型ガス処理プラント建設工事において、完工時期の遅延に伴う建設工事費用の増加により利益が減少いたしました。
投資ビジネスでは、引き続き複数の地域において事業運営・事業投資を展開しており、また、企画・マネジメントサービスでは、引き続きアジア地域において都市開発やインフラ整備案件を進めております。
触媒・ファイン事業
触媒事業では、FCC触媒の輸出案件が増加したものの、国内向け脱硝触媒案件の減少、脱硝触媒原料の輸出不振等により出荷が減少いたしました。ファイン事業においては、スマートフォン向け部材用研磨材、機能性塗料材の出荷が好調であったことに加え、液晶露光装置用セラミックス・金属複合材料の受注が伸長いたしました。この結果、触媒・ファイン事業の業績は、前期比で、売上高はほぼ横ばいとなったものの、減益となりました。
その他の事業
その他の事業では、2015年1月に千葉県鴨川市において大規模太陽光発電(メガソーラー)の設備が完成し売電を開始する等、引き続き国内におけるメガソーラー事業等を実施しております。なお、原油価格下落の影響により連結子会社が米国で保有するシェールオイル権益における固定資産の減損損失等の特別損失を計上いたしました。
以上のような取組みのもと、日揮グループの当連結会計年度のセグメント別の業績については、以下のとおりとなりました。
当連結会計年度
総合エンジニア リング事業 (百万円) | 前年同期 増減率 (%) | 触媒・ファイン 事業 (百万円) | 前年同期 増減率 (%) | その他の事業 (百万円) | 前年同期 増減率 (%) | |
売上高 | 745,035 | 19.2 | 37,467 | 0.8 | 16,574 | 19.7 |
営業利益 | 23,535 | △62.2 | 3,735 | △11.2 | 3,535 | 109.9 |
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し新規連結を伴う増加を除き876億84百万円減少し、2,977億7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益が300億59百万円となりましたが、未成工事受入金の減少などにより、結果として714億16百万円の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、有形固定資産の取得などにより、234億11百万円の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、新規の借入などにより38億36百万円の増加となりました。
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