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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10021AJ

有価証券報告書抜粋 株式会社メガチップス 研究開発活動 (2014年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、「画像・音声・通信分野のシステムLSI、システム製品及び当該製品を利用したソリューションを提供すること」を方針として掲げ、研究開発を積極的に進めております。技術革新の著しい情報通信分野において、競争優位性を確保し維持するため、この分野におけるLSI開発の知識とシステムの知識を併せ持つ技術者が顧客やマーケットの要求をいち早く的確に把握し、独創的なアルゴリズム(データの処理手順あるいは手続きや処理方法)やアーキテクチャ(アルゴリズムを実現するためのソフトウェアやハードウェア構成)を開発することにより、製品の競争力と独自性の確保を図っております。
また、経営戦略上、特許権等の工業所有権による知的所有権の保護を重視しております。当連結会計年度末における工業所有権の所有状況並びに工業所有権のうち特許権の国別の所有状況は、次のとおりであります。

工業所有権所有状況2014年3月31日現在
特許権商標権回路配置利用権合計
取得済み件数1,0764821,126
出願中件数6023-605
合計1,6785121,731


特許権国別所有状況2014年3月31日現在
日本米国台湾中国
(香港含む)
韓国EUその他合計
取得済み件数7422821324114-1,076
出願中件数4129244511830602
合計1,15437417691222301,678


当社グループでは、従業員の過半数が研究開発に従事しており、現在、当社の開発部門において、LSI製品、その他製品に関連する以下の課題を中心に研究開発を進めております。
・基礎技術の研究開発:画像圧縮伸張、画像処理・通信に関するアルゴリズム、アーキテクチャ開発、各プロセス世代におけるLSI製品のデジタル設計プラットフォーム、ミックスド・シグナルIPの開発
・LSI製品の開発 :ゲーム機等エンターテインメント機器向けLSI、オーディオ・ビジュアル機器向けLSI、デジタルカメラ向け等画像処理用LSI、画像処理システムLSI用IP、液晶パネル向けタイミング・コントローラLSI、光通信向けデータ処理LSI、ホームネットワーク向けアナログフロントエンドLSI、920HMz帯無線LSI、電源制御用レギュレータICの開発
・その他製品の開発 :デジタル映像記録システム、デジタル映像伝送サーバ、セキュリティ用カメラ、セキュリティシステムの開発

当連結会計年度における研究開発費は総額55億7千4百万円となりました。製品種類別の研究開発の目的、主要課題、研究開発成果については次のとおりであります。
なお、当社は単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

(1)LSI製品の開発
当社では、画像・音声・通信分野の研究開発に経営資源を集中し、ゲーム機等のエンターテインメント機器をはじめ、デジタルカメラ、液晶パネル等の分野向けに、これらの機器が抱える課題を解決するシステムLSI、これらのシステムLSIを利用したモジュール・ボード製品並びにシステムLSI向けIP、並びに高速・高精度のミックスド・シグナル回路技術を核にした、顧客仕様に基づくカスタム製品及び自社標準品などのLSI製品の開発を実施しております。
当連結会計年度のLSI製品開発並びに基礎技術開発の主要な研究開発成果は、以下のとおりであります。

① 任天堂㈱製携帯型ゲーム機向けゲームソフトウェア格納用LSI
任天堂㈱製携帯型ゲーム機向けの、大容量、低消費電力を実現したゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリー)を、引き続き多品種開発いたしました。


② デジタルカメラ向けシステムLSI用IPの開発
高速高画像処理を可能にする高機能デジタルカメラ向けセンサー画像処理ISPや、
JPEG XR CODEC IPなど、画像処理システムLSI向けIPの開発について、高速化・高機能化に向け引き続き開発中です。

③ デジタルカメラ用LSIの開発
世界最高レベルの画像処理を可能にするデジタルカメラ向けLSIを、引き続き開発中です。

④ 監視カメラ、画像転送用LSIの開発
デジタルカメラ技術で培ったカメラ信号処理やH.264アルゴリズムの改良を行い、医療・産業用途向けに高画質かつ低遅延伝送が可能な監視カメラ、画像転送用LSIを開発中です。

⑤ 液晶パネル向けタイミング・コントローラLSIの開発
タブレットなどのモバイル・コンピューティング向けLSI用に、動画表示時のシステムレベルの消費電力を削減する技術及び、液晶パネルの特性に応じて画質と消費電力を最適化する技術を開発いたしました。現在、これらの新技術を搭載した製品を開発中です。
また、急速に立ち上がりつつあります4K2Kパネル向けLSIの開発、顧客評価が完了し、量産を開始いたしました。本製品は、高速データ転送に優れたeDPまたはVBO(V-by-One HS(*))をマルチ・レーンで搭載することにより、フルハイビジョンの4倍という膨大な量のデータの高速処理を実現するものです。
(*)「V-by-OneHS」はザインエレクトロニクス㈱の登録商標です。

⑥ 光通信向けIP、LSIの開発
PON(Passive Optical Network)と呼ばれる光通信ネットワーク向けに、10Gbps(毎秒100億ビット)という超高速データ処理が可能なSERDES(Serializer/Deserializer) IPを搭載する40nmプロセスの通信用ASICについて、複数の顧客向けに開発、評価が完了し、量産を開始いたしました。また現在、次世代28nmプロセス向けIPの開発を行っております。

⑦ 光電変換IP、LSIの開発
膨大なデジタル・データを電気信号として高速転送する場合、消費電力が大きくなる低抵抗化の為、太いケーブルが必要となり、小型化が困難、また長距離の伝送も難しい等の問題が顕著化してきます。電気信号を安価に光信号化できれば、幅広い応用が期待でき、当社ではCMOSによる光―電気信号変換回路の開発に鋭意取り組んでまいりました。10Gbpsと言う高速信号に対応した130nmプロセス品については、開発、顧客評価も完了し、量産を開始いたしました。現在、次世代16Gbps対応の65nmプロセス品について、開発を進めております。

⑧ ホームネットワーク向けアナログフロントエンドLSIの開発
HPNA3.1、IEEE901、G.hm、といった国際標準規格に準拠した、主にホームネットワーク分野に利用される有線通信方式を実現するアナログフロントエンドLSIを開発中です。また、次世代のアクセスネットワーク向けに、G.fast規格向けLSIの開発を進めております。

⑨ 920MHz帯無線LSIの開発
無線通信と電力線通信の両機能を組み合わせた新ネットワーク通信方式(以下、ハイブリッド通信方式)を実現するために、920MHz帯を使用する無線LSIを開発中です。この無線LSIとIEEE901に準拠した電力線通信LSIを組み合わせて、ハイブリッド通信を実現するソフトウェアの開発もあわせて進めております。

⑩ 電源制御用LDOレギュレータの開発
安定した電源電圧を提供するために使用するLDO(Low Drop Out)レギュレータと呼ばれる電源制御用ICを開発中です。業界最高レベルの電源ノイズ除去性能や優れた安定性を持つ高性能製品の開発を進めております。


⑪ 基礎技術開発
イ.H.264 アルゴリズム他の動画コーデック研究
各国地上デジタル放送、デジタルオーディオ・ビジュアル機器及びインターネット網で広く利用されている、H.264やその他の動画像圧縮伸張標準に関する符号化、復号化及びトランスコードのためのアルゴリズムを、高性能実現に向けて改良等の研究を進めております。
ロ.カメラ用画像処理アルゴリズムの研究
独自の画像処理技術による手ぶれ補正や画像加工フィルタ用アルゴリズムなど、当社独自の画像処理アルゴリズムを引き続き研究しております。
ハ.車載用画像認識アルゴリズムの研究
人物抽出認識が可能な、独自の画像認識アルゴリズムを研究しております。

(2)その他製品の開発
当社では上記の他、画像・音声・通信分野におけるLSIの基礎技術をベースとした、主にセキュリティ・モニタリング分野における技術及び製品開発を実施しております。当連結会計年度における主要な研究開発成果は、以下のとおりであります。

① フルデジタル映像記録・伝送システムの開発
セキュリティ用途に使用するフルデジタルの映像記録・伝送システムを応用した、ソリューションシステムを開発いたしました。本システムは、デジタル画像処理技術とブロードバンド通信技術を駆使し、集中監視・記録が可能な製品であり、フルデジタルの次世代映像監視システムを実現するものであります。セキュリティ用途の様々なソリューションに対応した製品を引き続き開発しております。

② セキュリティ用カメラシステムの開発
当社のLSI技術を活用し、デジタル画像処理技術とブロードバンド通信技術を搭載した、セキュリティ用途に使用するカメラシステムのラインナップ強化を進めております。本製品は、上記①に記載のソリューションに対応した、次世代映像監視システムを実現するカメラであります。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02042] S10021AJ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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