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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004XKG

有価証券報告書抜粋 株式会社メガチップス 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当社グループは、「画像・音声・通信分野のシステムLSI、IoT分野の特定用途向け製品及び当該製品を利用したシステムソリューションを提供すること」を方針として掲げ、研究開発を積極的に進めております。技術革新の著しい成長機器市場において、競争優位性を確保し維持するため、この分野におけるLSI開発の知識とアプリケーションの知識を併せ持つ技術者が顧客やマーケットの要求をいち早く的確に把握し、独創的なアルゴリズム(データの処理手順あるいは手続きや処理方法)やアーキテクチャ(アルゴリズムを実現するためのソフトウェアやハードウェア構成)を開発することにより、製品の競争力と独自性の確保を図っております。
また、経営戦略上、特許権等の工業所有権による知的所有権の保護を重視しております。当連結会計年度末における工業所有権の所有状況並びに工業所有権のうち特許権の国別の所有状況は、次のとおりであります。

工業所有権所有状況2015年3月31日現在
特許権商標権回路配置利用権合計
取得済み件数1,1154621,163
出願中件数6233-626
合計1,7384921,789


特許権国別所有状況2015年3月31日現在
日本米国台湾中国
(香港含む)
韓国EUその他合計
取得済み件数7842751030124-1,115
出願中件数419107248-2126623
合計1,20338212781225261,738


当社グループでは、従業員の過半数が研究開発に従事しており、現在、当社の開発部門において、LSI製品、その他製品に関連する以下の課題を中心に研究開発を進めております。
・基礎技術の研究開発:画像圧縮伸張、画像処理・通信に関するアルゴリズム、アーキテクチャ開発、各プロセス世代におけるLSI製品のデジタル設計プラットフォーム、ミックスド・シグナルIPの開発
・LSI製品の開発 :ゲーム機等エンターテインメント機器向けLSI、オーディオ・ビジュアル機器向けLSI、デジタルカメラ向け等画像処理用LSI、画像処理システムLSI用IP、液晶パネル向けタイミング・コントローラLSI、光通信向けデータ処理LSI、ホームネットワーク向けアナログフロントエンドLSI、920MHz帯無線LSI、電源制御用レギュレータIC、Smart Connectivity(DisplayPort)製品、MEMSタイミングデバイスの開発
・その他製品の開発 :デジタル映像記録システム、デジタル映像伝送サーバ、セキュリティ用カメラ、セキュリティシステムの開発

当連結会計年度における研究開発費は総額73億2千万円となりました。製品種類別の研究開発の目的、主要課題、研究開発成果については次のとおりであります。
なお、当社は単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

(1)LSI製品の開発
当社では、画像・音声・通信分野またはIoT分野などの研究開発に経営資源を集中し、ゲーム機等のエンターテインメント機器をはじめ、デジタルカメラ、液晶パネル、モバイル・ウェアラブル機器等の分野向けに、これらの機器が抱える課題を解決するシステムLSI、システムLSI向けIP、並びに高速・高精度のミックスド・シグナル回路技術を核にした、顧客仕様に基づくカスタム製品及び自社標準品などのLSI製品の開発を実施しております。
当連結会計年度のLSI製品開発並びに基礎技術開発の主要な研究開発成果は、以下のとおりであります。

① 任天堂㈱製携帯型ゲーム機向けゲームソフトウェア格納用LSI
任天堂㈱製携帯型ゲーム機向けの、大容量、低消費電力を実現したゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリー)を、引き続き多品種開発いたしました。


② デジタルカメラ向けシステムLSI用IPの開発
高速高画像処理を可能にする高機能デジタルカメラ向けセンサー画像処理ISPや、表示系コントローラGDU(Graphic Display Unit)など、画像処理システムLSI向けIPの更なる高速化・高機能化に引き続き取り組んでおります。

③ デジタルカメラ用LSIの開発
世界最高レベルの画像処理を可能にするデジタルカメラ向けLSIの開発を行いました。引き続き、更なる高性能化及び低消費電力化に取り組んでおります。

④ 画像処理LSIの開発
デジタルカメラ技術で培ったカメラ信号処理や独自の画像認識アルゴリズムを使用して、民生・産業用途向けに人・物体検出を行う画像認識LSIを開発中です。

⑤ 液晶パネル向けタイミング・コントローラLSIの開発
モバイル・コンピューティングに適したタイミングコントローラLSIを開発いたしました。本LSIはVESA規格eDP1.4aに準拠した高速インターフェースを採用し、顧客のシステム全体での消費電力低減に貢献するものです。

⑥ 光通信向けIP、LSIの開発
光通信ネットワークのアクセス方式であるPON(Passive Optical Network)の次世代システムへの対応を目指し、10Gbps(毎秒100億ビット)の超高速データ処理が可能な28nmプロセスを用いた低消費電力・小面積SerDes(Serializer/Deserializer)IPを開発中です。本技術により、今後複数チャンネル化など、更なる高機能・高集積化が求められる次世代PONシステム向けASIC製品の開発を進めていきます。

⑦ 光電変換IP、LSIの開発
膨大なデジタル・データを高速転送する場合、電気信号を比較的安価に光信号化できれば機器の小型化、低消費電力化が可能になります。既に開発済の130nmCMOSプロセスを採用した10Gbpsに加え、次世代16Gbps対応の65nmプロセス品を開発し、現在評価を進めております。

⑧ アナログフロントエンドLSIの開発
ホーム・ネットワーク分野における有線通信の国際標準規格G.hnに準拠した、アナログフロントエンドLSIの開発、評価を完了し、量産を開始いたしました。また、アクセス・ネットワーク分野においては、既存電話線で1Gbps(毎秒10億ビット)のデータ転送を実現する次世代国際標準規格、G.fast向けLSIを開発し、顧客にて評価を進めております。

⑨ 920MHz帯無線LSIの開発
長距離伝送の低消費電力無線技術として注目されている920MHz帯を使用する無線LSIの開発を完了し、量産を開始いたしました。ビルや大型店舗での省電力化を実現する照明制御などで採用されております。また、今後ますます用途が拡大すると考えられているセンサーネットワークに向け、第二世代の超低消費電力920MHz帯無線LSIを開発中です。

⑩ 電源制御用LDOレギュレータの開発
安定した電源電圧を提供するために使用するLDO(Low Drop Out)レギュレータと呼ばれる電源制御用ICを開発中です。業界最高レベルの電源ノイズ除去性能や優れた安定性を持つ高性能製品の開発を進めております。

⑪ インテリジェント・センサーハブLSIの開発
スマートフォンやウェアラブル・デバイスに向けて、超低消費電力インテリジェント・センサーハブLSIを開発いたしました。歩行者推定航法、ジェスチャや状態認識等のアルゴリズム・ライブラリィを併せて開発し、今後更に充実することで、ハード、ソフト一体のソリューションを強力に推進していきます。


⑫ Smart Connectivity(DisplayPort)製品の開発
多くのCPU/GPUの出力として使用されているA/VインターフェースであるDisplayPortから、従来からあるVGAや、モニター、テレビで広く普及しているHDMIへ変換するプロトコルコンバーターICを開発、量産化いたしました。
現在、DisplayPort1.2a/HDMI2.0に対応し、かつ最新のデジタルコンテンツ保護のための規格に対応した製品の量産化、並びに最新のUSBコネクタ規格であるUSB Type-Cコネクタに対応したアクセサリ向けのリファレンスデザインの開発を進めております。また、最新の規格である、USB3.1とDisplayPort1.3に対応したUSB Type-C用途向けの開発を開始いたします。

⑬ MEMSタイミングデバイスの開発
周波数変換回路、温度補正回路を集積したCMOSチップと、SiTime Corporation独自のMEMSテクノロジーによるMEMS発振子を一体化パッケージすることで、水晶発振子による既存品を凌駕する精度と信頼性、小型化、低消費電力、高耐衝撃性、大幅なリードタイムの短縮、低コストを実現したMEMSタイミングデバイスをモバイル・ウェアラブル機器向けに多品種開発しております。

⑭ 基礎技術開発
将来的に大きな市場拡大が見込まれる、ヘルスウェア、ロボティクス、民生用ヴァーチャル・リアリティ分野等への応用に向けて、各種手法、アルゴリズム等の研究開発を進めております。
イ.状態推定技術の研究開発
各種センサによる大量の時系列観測データから、様々な状態を推定、予測する手法、アルゴリズムの研究開発を行っています。
ロ.画像認識技術の研究開発
画像・動画データより人物や対象を抽出したり、動きを推定したりする手法、アルゴリズムの研究開発を行っています。
ハ.車載用画像認識アルゴリズムの研究
プロジェクタを用いたパターン投影法により、高精度な距離計測と3次元データの生成を行う手法、アルゴリズムの研究開発を行っています。

(2)その他製品の開発
当社では上記の他、画像・音声・通信分野におけるLSIの基礎技術をベースとした、主にセキュリティ・モニタリング分野における技術及び製品開発を実施しております。当連結会計年度における主要な研究開発成果は、以下のとおりであります。

① フルデジタル映像記録・伝送システムの機能拡張およびカスタム開発
デジタル画像処理技術とブロードバンド通信技術を駆使し、集中監視・記録が可能なフルデジタルの次世代映像監視システムの、セキュリティ用途の様々なソリューションに対応させるための機能拡張開発及び特定顧客向けカスタマイズ開発を行いました。

② セキュリティ用カメラシステムのラインナップ追加開発
セキュリティ用途の様々なソリューションに対応させるため、屋外用カメラのラインナップ追加開発を行いました。当社のLSI技術を活用し、デジタル画像処理技術とブロードバンド通信技術を搭載した、セキュリティ用途向けのカメラシステムのラインナップ強化を更に進めております。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02042] S1004XKG)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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