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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LVND (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 長野計器株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの研究開発活動には、新規事業を目指した新規技術開発及び製品開発と、既存分野における製品開発及び改良・改善業務があります。
当社の研究開発及び新規技術開発を伴う製品開発は開発センターが担当し、新型圧力センサ素子、各種産業向圧力センサとその応用製品、圧力計、システム製品などの製品開発は、技術本部内の各部門が担当しました。また、車載用圧力センサ開発は車載センサ部が担当しました。
子会社においては、圧力計、圧力センサ、圧力制御機器、計測制御機器の研究開発活動を推進しました。
当社グループにおける研究開発、技術スタッフは210名(内、子会社91名)で、当連結会計年度の研究開発費は1,281百万円となりました。

圧力計、圧力センサに続く第3の柱とする「新たな事業領域の拡大」として、
高付加価値サービスや、代替え困難な計測システムの提供を目標に、モニタリングシステムの実用化および極限環境での計測を可能とする計測システムの開発を進めてきました。橋脚基礎の洗堀や傾きを常時監視するER15(スマートセンサ)は、国土交通省が橋梁点検を支援するセンサ・モニタリング技術を整理した「点検支援技術性能カタログ」に登録されました。
船舶のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進むことで需要が見込まれる船体構造応答モニタリングシステムの開発を大学や造船会社などと連携して進めました。
また、極限環境センサの事業の創出では、水俣条約や非水銀化が市場趨勢となる中、水銀を全く使用しない400℃対応光学式溶融樹脂圧力センサの開発を推進しました。

「既存事業の競争力拡大施策」として、
産業計測分野では、2050カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー政策として掲げられている水素・アンモニア利用に関わる圧力計測について、国際規格IECExの本質安全防爆認証を取得した圧力センサを発売しました。
また、デジタル化進む中で半導体装置産業向け圧力センサとして、3種類の製品のラインナップを追加し充実させました。さらに、食品、薬品、化粧品用途向けとして、幅広い使用環境に適合可能な密閉式のサニタリ圧力センサを開発し、製品ラインナップを充実させました。
この他、今後有望なロボット産業を視野にいれた開発として、回転、温度、トルクなどの状態量を計測できる新型センサの製品開発を推進しました。

圧力センサ、圧力計に関する研究・基礎開発においては、市場のニーズや成長分野の予測を基に、コアとなるセンサ素子の性能向上やレンジ拡大のためのプロセス開発を推進しました。
高安定ステンレスダイアフラム型薄膜センサ素子は、応用製品への組込みを考慮し、高精度化に向けた性能改善を推進しました。
また、微差圧を検出するシリコンキャパシタンスセンサ素子については、コロナ禍で、陰圧室内圧力の監視義務化需要の高まりに対応するため、検出できる最低圧力レンジを従来の50Paから10Paへ高感度化させるべく、センサ構造設計およびプロセス開発を行いました。これらコアとなるセンサ素子を用いた新製品を開発していきます。
また、IoT(internet of things)を考慮したワイヤレス型圧力センサ・圧力計については、顧客ニーズの探索を行い、機種拡充やシステム化開発を進めました。

車載用途では、トヨタ自動車向けの第2世代MIRAI(燃料電池車)搭載用圧力センサの量産開始へ向けた技術検証を推進しました。また、車載用途の市場拡大を目指して、自動車用大手電装メーカーとの協業で次世代ガソリン直噴エンジン用圧力センサの開発・検証を推進し、2021年末の量産開始へ向けた設備準備に入っています。
建設機械用途では、当社独自の部品締結技術と製造技術による圧力センサの開発を推進し、関係子会社にも技術展開を図りました。

計測制御機器分野では、新型コロナウイルス対策に有用な殺菌装置用 深紫外線LED(UV-LED)の検査装置開発とネットワークや予防保全機能に対応した高機能エアリークテスタ、圧力・差圧・流量などの表示と簡易リークテスタ機能を持ったマルチインジケータなどの製品開発を推進しました。
また、医薬包装関連では、検査装置の開発・製品化および漏れ基準となる素子の開発を進めると共に、2021年6月薬局法改正を踏まえ業界団体・学会・製薬会社等への技術PR、漏れの解析(理論式導出・実験)など実施しました。

グローバル戦略の強化として、
圧力センサの地産地消を促進させるため、当社製センサ素子を利用した米国でのニーズを考慮した(多品種・少量を実現できる)新規圧力センサの開発を進めました。
また、中国の関係会社においても当社素子を用いた新規圧力センサの組立ラインが完成しました。
欧州自動車産業市場においては、ドイツカーメーカーのEV(電動車)搭載の次世代空調用圧力センサ半製品の量産を開始しています。
この期間の開発成果として、以下の新製品他を発売し出荷を開始しました。

(GC55デジタル差圧計の圧力レンジ拡大)
あらゆる産業に対応可能なデジタル差圧計として、従来までの0~1MPaの差圧レンジに加え、0~100kPa⇒0~500kPa、0~2MPaレンジを追加しました。レンジ拡大と共に、精度・温度特性向上、表示桁数を増やし、市場ニーズにこたえられる製品として発売しました。

(JB50リードスイッチ接点付き圧力計)
IoTやAIを活用したデジタル化の加速により半導体の需要が高まり、半導体製造装置の市場も更なる成長が見込まれています。今般、半導体製造装置のガスライン圧力およびプロセス圧力の監視用に使用可能な圧力指示と接点出力の機能を併せ持った小形の接点付圧力計JB50を開発し発売しました。

(ZT11半導体産業用圧力センサ)
ZT11は半導体産業用圧力センサとして多くのユーザーにご使用頂いています。市場要求の強かった、ZERO調整の側面アクセス、温度特性の向上を目的に、新たな仕様を盛り込んだ新ZT11を開発し発売しました。

(ZT11絶対圧レンジ半導体産業用圧力センサ)
ZT11の高性能化に伴い、絶対圧レンジ品の開発を行いました。絶対圧レンジ品の要求が強い、北米、欧州での展開を念頭に市場投入を行い、更なる普及、拡販を進めていきます。

(ZT17半導体産業用120℃高温圧力センサ)
半導体製造プロセスでの特にウエハー処理装置部に近い工程での高温化に合わせ、ZT17半導体産業用120℃高温圧力センサの開発を行いました。長野計器が保有するセンサ技術を最大限に生かすため圧力計測を行うセンサ部と、電気信号を変換する演算部を独立させ、120℃までの計測を行える構造としました。

(KL91機器組込用圧力センサ)
半導体の洗浄工程では、システムのユニット化が進み、それに合わせて圧力センサへも装置組み込み要求の引き合いが増してきています。今回は半導体前工程で使用される装置への、組み込み構造での圧力センサを開発しました。

(SU76サニタリ用圧力センサ)
食品・医薬品・化粧品用途では、安全、安心を基本に封入液を使用しない、乾式での圧力計測が普及してきており、当社でもSU70,71,75を投入しております。特に測定体温度の低い乳製品等における乾式計測では、結露等により、信頼性の高い計測が難しい状況でした。SU7シリーズの強みである乾式での低圧計測を生かし、結露に対する耐性を向上させ、信頼性の高いタンクレベルが計測出来る端子箱式のSU76を開発し発売しました。

(GC16精密デジタル圧力計)
圧力計、圧力センサの校正用途として、幅広い圧力レンジに対応できる様、これまでの圧力レンジに対し、微圧~高圧において9レンジ追加すると共に、GC16精密デジタル圧力計では、血圧計用基準圧力計としての機能を追加しました。また、精度向上、および通信機能・時計機能・更新周期の高速化などを行い、新製品として、市場投入を行いました。

(深紫外線LED検査装置「MSX-7001」)
新型コロナウイルス対策に有用な殺菌装置用 深紫外線LED(UV-LED)検査装置の開発を行いました。深紫外線LEDは湿気の拡散による侵入が性能変化を起こすことから密封性の検査が必要で、他社にはない方式で検査を実現し、製品化をしました。


(マルチインジケータ「MIZ-0175」)
16通りの設定と2入力が可能な、またリークプレッシャーユニットと組合わせることで簡易リークテストを可能としたマルチインジケータを開発・製品化しました。

(本質安全/耐圧防爆認証 圧力トランスミッタ 「E2S, E2F, E2X」/海外実施)
国際規格IECExの本質安全認証を取得したE2S、耐圧防爆認証を取得したE2F、本質安全と耐圧防爆の双方の認証を取得したE2Xを開発し、発売しました。先行発売した一般用途のE2Gと同様に当社製センサ素子4種類を採用することで10kPaレンジから200MPaレンジまでの広範囲をラインアップしました。またマグネットを使ったゼロ/スパン調整機能も採用しています。

(ステンレス製産業用圧力計「8008S」/海外実施)
直径63mmと100mmのオールステンレス製産業用圧力計8008Sを開発し発売しました。欧州のEN規格、米国のASME規格の双方に適合し、オプションとしてソリッドフロント、油入りの対応も行います。メキシコの新工場で生産し世界各国に販売します。

(表示付き微差圧トランスミッタ「GXLdp」/海外実施)
当社製微圧センサ素子を応用した空調用、室間差圧監視用、風量監視用の微差圧トランスミッタGXLdpを開発し発売しました。大型LCD表示を採用しています。6種類の出力信号と2種類のスイッチ出力は現場で選択可能とし、作業性を向上させました。

このような研究開発活動を進める一方、現製品の改良・改善業務に技術要員を割り当て、既存製品に対するユーザーからの要求に対応して、性能向上とコストの改良改善を進めております。

当社グループは以上のような開発体制を形成しており、生産技術を含む全技術スタッフは258名、全従業員の11.2%となっております。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02329] S100LVND)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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