株式会社サイゼリヤ 業績等の概要 (2017年8月期)

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和策を背景に、緩やかな回復基調で推移致しました。しかしながら、北朝鮮による地政学リスクの影響により経済は不安定な状況が続きました。
外食産業におきましては、顧客の嗜好が多様化し、コンビニに代表される他業種との競争が激化し、厳しい経営状況が続いております。また人件費の高騰及び円安による輸入食材価格の高騰も懸念されております。
このような状況の下、当社グループは「当たり前品質」を基に店舗サービスの向上に努めて参りました。また一貫したローコストオペレーション戦略を続け、お客様のご支持を頂いたことで、売上、客数ともに好調に推移致しました。8月には株価及び業績向上への従業員の意欲や士気を高めるため、パートアルバイトを含む従業員に対して自社株を使った従業員インセンティブ・プラン「株式給付信託(J-ESOP)」制度を導入致しました。
これらの取り組みの結果、日本、海外ともに過去最高の売上高となり、当連結会計年度の売上高は1,483億6百万円(前期比2.3%増)、営業利益は112億16百万円(前期比24.5%増)、経常利益は118億85百万円(前期比30.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、74億96百万円(前期比36.2%増)となりました。

セグメント別の業績は、次のとおりであります。
「日本」は、既存店対策としてお客様視点でのサービス強化などに努め、既存店売上高前年比は15ヶ月連続で100%を超えたことにより、売上高1,172億59百万円(前期比3.9%増)、営業利益は77億31百万円(前期比16.9%増)となりました。
「豪州」は、当社で使用する食材の製造等を行っており、当社の堅調な売上高の推移に伴い、売上高45億2百万円(前期比11.5%増)、営業利益は1億64百万円(前期比27.1%増)となりました。
「アジア」は、中国経済の停滞による売上高の鈍化や人件費の高騰の中、現地に合わせたサービスを行ったことにより、売上高309億73百万円(前期比3.4%減)、営業利益は33億18百万円(前期比51.8%増)となりました。

(2) キャッシュ・フロー

	前連結会計年度	当連結会計年度	増減額
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)	13,767	13,456	△311
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)	△4,787	△5,149	△362
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)	△5,196	△2,114	3,082
現金及び現金同等物の期末残高(百万円)	30,217	37,410	7,192

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、374億10百万円(前期比71億92百万
円増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、134億56百万円(前期比3億11百万円の減少)となりました。これは、主に税
金等調整前当期純利益113億9百万円、減価償却費58億12百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、51億49百万円(前期比3億62百万円の増加)となりました。これは、有形固
定資産の取得による支出51億74百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、21億14百万円(前期比30億82百万円の減少)となりました。これは、主に自己株式の取得による支出32億65百万円、配当金の支払額9億9百万円、自己株式の売却による収入22億82百万円等によるものであります。