株式会社薬王堂 業績等の概要 (2015年2月期)

(1)業績

当事業年度におけるわが国の経済は、政府の経済対策や金融政策により緩やかな回復基調にある中、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動や消費マインドの低下がみられるなど、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当社の営業基盤であります東北地方においては、経済政策の効果や復興需要を背景に景気が回復していくことが期待されるものの、小売各社の出店競争や価格競争に加え、人手不足や建築資材の高騰などにより、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社は、販売価格や品揃えの強化を図り、来店客数及び買上点数の増加に取り組むとともに、小商圏ドミナント出店を推進し、ドラッグストアを岩手県に6店舗、青森県に2店舗、秋田県に2店舗、宮城県に5店舗、山形県に6店舗の合計21店舗を新規出店いたしました。また、岩手県と山形県のドラッグストア2店舗を退店し、当事業年度末の店舗数は182店舗(うち調剤併設型4店舗、調剤専門薬局1店舗)となりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は575億9千6百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は19億9千9百万円(前年同期比12.8%増)、経常利益は21億9千9百万円(前年同期比13.5%増)、当期純利益は11億8千7百万円(前年同期比0.0%増)となりました。

(2)主要商品部門別の状況

①ヘルスケア部門

医薬品は健康食品や感冒薬等が伸張いたしました。衛生用品では介護用紙おむつ等が伸張し、ベビー用品では紙おむつ等が伸張いたしました。調剤も堅調に推移いたしました。その結果、売上高は前年同期比5.8%増加し、145億7千8百万円となりました。

②ビューティケア部門

化粧品はセルフ化粧品や男性化粧品等が伸張し、トイレタリーではオーラルケア、ヘアケア等が伸張いたしました。その結果、売上高は前年同期比7.5%増加し、106億9百万円となりました。

③ホームケア部門

日用品は衣料用洗剤、家庭紙や台所用品等が伸張し、衣料品では肌着や履き物等が伸張いたしました。その結果、売上高は前年同期比12.9%増加し、70億9千4百万円となりました。

④コンビニエンスケア部門

食品は菓子、飲料、日配品等が伸張し、酒類では発泡酒、ビール等が伸張いたしました。バラエティ部門はペット関連商品等が伸張いたしました。その結果、売上高は前年同期比14.6%増加し、253億1千2百万円となりました。

(3) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1億4千4百万円増加し、当事業年度末には5億6千5百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローとそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は30億5千8百万円(前年同期比83.4%増)となりました。これは、税引前当期純利益が19億2百万円となったことや減価償却費が11億8千7百万円あったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は30億5千2百万円(前年同期比4.4%増)となりました。これは、主に新規出店に伴う有形固定資産の取得による支出が26億8千万円あったことや敷金及び保証金の差入れによる支出が3億4千9百万円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は1億3千7百万円(前年同期比79.8%減)となりました。これは、長期借入金による収入が25億円ありましたが、長期借入金の返済による支出が16億3千5百万円あったこと、短期借入金の減少が5億円あったこと等によるものであります。