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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100QHDE (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日華化学株式会社 研究開発活動 (2022年12月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、持続的な成長と技術革新の実現をめざし、研究開発活動に注力しております。
当連結会計年度は、中長期重点領域である「EHD(E/環境、H/健康・衛生、D/先端材料)」領域における研究開発活動に注力し、全世界の共通課題であるSDGsの達成に向け、引き続きデジタルツールの積極的な導入・活用によるデータ駆動型研究開発活動の推進と、当社グループの研究開発中核拠点である「NICCA イノベーションセンター」(以下「NIC」)における当社の技術力を活かした各分野でのオープン・イノベーションを推進することで、ビジネスパートナーとの距離を縮め、社内外の情報やアイデアを組み合わせることで、新しい製品と事業の創出に取り組んでまいりました。
さらに、化学品事業の界面科学研究所と化粧品事業の毛髪科学研究所が一体となり、日華化学(中国)有限公司の研究開発部門、台湾日華化学工業股份有限公司の先端研発センター、NICCA KOREA CO.,LTD. の研究開発部門、PT. INDONESIA NIKKA CHEMICALSの研究開発部門など、海外子会社の研究開発部門と連携しながら相乗効果を発揮することで、既存事業の強化と新展開、新規事業の創生を進めております。
当連結会計年度における新規の特許登録件数は、国内で26件、海外で12件となりました。特許の期間満了及び不要特許の整理を実施したため、当連結会計年度末において当社の特許保有件数は、国内で12件増加により219件となり、海外で1件増加により105件となりました。
当連結会計年度の各セグメント別研究開発活動の状況は、次のとおりです。
研究開発費については、当社グループの研究開発費を各セグメントに配分したもので、当連結会計年度の総額は2,250百万円であります。

(1)化学品事業
当連結会計年度における研究開発費は、1,954百万円となっております。
①Eの領域
当社主力の繊維加工用薬剤では、自然由来原料やバイオ系原料、再生原料を積極活用した環境対応型製品の開発ならびに、工程短縮・省エネなどによりCO₂排出量削減に貢献するSDP(Smart Dyeing Process)関連開発が進展致しました。これまでも有機溶剤を含まず環境と健康により優しい水系ウレタン樹脂については、高機能化と軽量化の実現が必要な次世代モビリティ用途に加え、意匠性を付与する機能性塗料・コーティング用バインダーとしての応用開発を行い、業界に先駆けて環境対応に取り組むフッ素フリー系撥水剤の開発を実施しました。循環経済実現において要望が高まる接着剤・バインダーのモノマテリアル化、使用済みフイルムをリサイクルするための剥離剤の開発を実施しました。紙資源のリサイクル技術関連知財では、2022年度近畿地方発明表彰において経済産業局長賞を「脱墨剤」で受賞致しました。
今後も益々要望が高まる環境対応に向け、非石油ベース・天然由来原料等を活用した製品そのものの環境対応をさらに進めると共に、CO₂排出量削減に貢献する製品ならびにソリューション開発に注力し、持続可能な社会と循環型経済の実現に寄与してまいります。
②Hの領域
業界でも画期的な新製品として昨年上市した、独自の全素材対応・耐洗濯性抗ウイルス加工処方は、これまで対応ができなかった素材に対しても耐洗濯性の抗ウイルス性を付与できることから、アパレル製品の他、インテリア・産業資材など新用途の応用開発が進展すると共に、市場開発支援を実施しました。新領域開拓では医科用洗浄機向け薬剤や医療現場向け環境除菌剤の開発を実施しました。核酸医薬用途での検討が進む人工核酸については、増加する需要への供給体制強化や製造コスト削減などに取り組み、体外診断薬キット開発では、複数の医工系大学との連携強化による開発を実施しました。引き続き世界中の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献してまいります。
③Dの領域
半導体、次世代通信端末、ディスプレイに関する新規デバイスおよび材料を中心に研究開発を実施しております。子会社の大智化学産業で既に開発、実用化している環境にやさしい水系でリサイクル可能なクーラント剤のグローバル展開において技術支援並びに市場開発支援を実施しました。DX・5G通信分野では、フィルムコンデンサー向けマスキングオイルなどの採用が進み、品質向上と対応力強化に向けた開発を実施しました。また、高周波領域での低誘電損失が特徴のフッ素化学品の開発につきましても、お客様との取り組みによる開発を実施しました。光学材料分野では、さらに高度化する機能要求に対応できる特殊樹脂原料、接着剤並びにコーディング剤の開発を実施しました。引き続き先端材料領域における研究開発を実施することにより、IoTやAIなど最新技術の活用がますます進行するスマート社会の進展に寄与してまいります。
研究開発体制は、日本、中国・台湾、韓国、インドネシアの5つの拠点を中心に約250名の研究人員を擁しており、研究基幹システムの整備によりグループにおける研究開発の効率化を進めています。人材開発面では、研究人員の能力や経験実績等を把握するタレントマネジメントシステムを導入、データ駆動型研究開発推進に不可欠なデジタル人材の育成を国内留学や社内教育プログラムの整備により実施しました。今後もDXロードマップに基づくデータサイエンス関連強化と教育拡充による効率的な研究開発を担う人材開発を進めると共に、更なる研究・実験作業のスピードアップと省力化を目的としたロボティクス導入と積極的なデジタル活用を推進、北欧・アジア等の研究機関や大学とのオープンイノベーションによる開発品投入と新規事業創出の早期化を進め、社会課題の解決に寄与してまいります。

(2)化粧品事業
当連結会計年度における研究開発費は295百万円となっております。
美容業界は、新型コロナウイルス感染症の影響が継続する中、社会的経済活動の正常化に向けた気運が高まり、個人消費の緩やかな回復が見える一方で、原材料価格の高騰や急激な円安の進行等の影響もあり、先行きの不透明感は依然として強い状況です。このような市場環境のもと業界が一体となって、新型コロナウイルス感染症対策を十分に行った上での美容室における来店頻度の向上、スタッフの生産性アップのための高付加価値メニュー創出と店頭販売商品の推進にデジタルを取り入れながら取り組んでおります。
国内においては、デザインカラーの人気が継続している一方で、繰り返しによる髪のダメージが増加し、ケアニーズが高まっています。また、大人世代の髪が細くなる、薄くなる、白髪が増えるなどの悩みは変わらず増加しており、安全、安心に対する意識の高まりも相まって、高付加価値の店頭販売商品の市場は伸び続けております。
このような状況に対応すべく、当社の毛髪科学研究所は、ヘアケア、スキャルプケアの店頭販売商品開発及び美容室におけるヘアカラーの高付加価値商品開発にさらに注力しております。
ヘアケアの分野において、「デミコスメティクス」の最高峰ブランドである「フローディア」(全25アイテム)に、髪の弾力低下などのエイジングケアニーズに対応すべく、毛髪のケラチン密度を強化する独自技術「ミセルショット」を搭載し、エイジングケアライン(全10アイテム)を追加いたしました。
また、夏の爽快感や紫外線ケア等のニーズに応える「ハレマオ」ブランドを、速乾性を高めて夏の暑いドライヤータイムを短縮させる「クイックドライパウダー」や紫外線ケアアイテムで汗に負けないウォータープルーフ機能を追加し、フルリニューアルいたしました(全10アイテム)。さらに大人女性の髪と頭皮の悩みを解決するために機能性植物成分の探索とそれを生かした商品開発に取り組んでおります。
基礎研究においては、「すべての人に10代の髪を生やす」という長期ビジョンをかかげ、研究機関や大学との共同研究による毛髪と皮膚の微細構造の解析、毛髪と皮膚のダメージの解析ならびに植物抽出成分、天然成分による新たな機能性探究を進めるとともに、新規市場創造のための素材開発、用途開発に取り組んでおります。また、サステナブルな社会を実現するために、さらに環境にやさしい製品開発に取り組んでおります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00887] S100QHDE)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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