有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1003253
ショーボンドホールディングス株式会社 研究開発活動 (2014年6月期)
経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループは、多様化する社会及び客先からのニーズに迅速に対応し、市場に密着した研究開発を行っています。当連結会計年度の研究開発費としては297百万円を投入しました。
なお、当企業集団における研究開発活動は、おもに「国内建設」に係わるものであり、セグメントに区分して記載していません。
1.電気防食用電源装置の開発
塩害は、コンクリート構造物の劣化現象の1つです。電気防食工法は、塩害損傷が著しいコンクリート構造物の対策に有効な工法であり、今後も需要が増えると考えています。当社では、貼付け型の面状陽極システムのe-sheet・NP工法(2013年10月発売)と線状陽極システムのe-Line・V工法を保有しております。工法の充実を図るため、電気防食用の電源装置を2012年12月に発売しています。さらにエコの時代を踏まえ、ソーラーパネルを使用した電源装置の開発も行いました。近日中に発売される予定です。
2.伸縮装置の開発
橋梁の目地部に用いられる鋼製伸縮装置は、当社主力商品の1つです。当社では、NEXCO基準を満足する伸縮装置としてSTジョイントを保有しています。この伸縮装置は除雪車対応ではないため、新たに製品を開発することにしました。試験を終了し、NEXCO基準にも合格しました。近日中に発売される予定です。
3.無溶剤型シラン系表面含浸材の開発
コンクリート構造物は経年により劣化します。このコンクリート構造物の表面からの水分の浸入を止めることは、ひび割れ補修と同様に長寿命化対策工法として非常に有効な工法です。当社では、コンクリートの表面に撥水性を付与するシラン系のニュースパンガードを保有していますが、この製品に改良を加えました。有効成分を増やすことで性能を高め、さらに水系にしました。メンテナンスの時代を迎えた現在、社会へ貢献できると考えています。
4.剥落防止工法の改良
橋梁等からコンクリート片が剥離落下すると、第三者に障害を与える危険性があります。当社には、コンクリート表面の変状を目視で確認できるクリアクロス工法という剥落防止工法があります。この製品は透明なので、近年公共構造物に義務付けられた定期点検が容易です。本年度、上塗り材の改良を行い、この製品の耐久性をさらに向上させることができました。今後も、日々改良を続けて行きたいと考えています。
5.建築用ひび割れ注入材の開発
当社は、創業以来エポキシ樹脂の開発を行って参りました。従来から保有していたコンクリート構造物のエポキシ樹脂注入材を改良し、建築用ひび割れ注入材の規格にも適合するものに仕上げました。ひび割れ注入は構造物の長寿命化対策に有効です。土木分野だけでなく建築分野の需要も増え、樹脂製品の販路拡大に貢献すると考えています。
なお、研究開発活動は主に連結子会社のショーボンド建設株式会社で行われており、その他の子会社では研究開発活動は特段行っていません。
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