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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10055M4

有価証券報告書抜粋 株式会社日立製作所 研究開発活動 (2015年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


当グループ(当社及び連結子会社)は、情報・通信システムから金融サービス等に至る幅広い分野で事業活動を展開しており、当グループの注力事業に重点的に研究開発資源を配分して、事業の継続と新規事業の創生に努めている。
事業活動のグローバル競争力強化のため、顧客の課題を発掘・共有し、解決する研究開発に取り組むとともに、事業のグローバル化を先導する強いプロダクト・サービスの開発等を重点分野として研究開発強化に取り組んでいる。加えて、将来の中核事業を開拓するための先端研究にも取り組んでいる。
当グループの研究開発においては、当社及びグループ各社の研究開発部門が相互に緊密な連携をとりながら、研究開発効率の向上に努めている。また、大学その他の研究機関や外部企業との交流の拡大にも積極的に取り組んでいる。
当社は、社会イノベーション事業によるグローバルな成長の加速に向けて、北米、欧州、中国、アジア、インド及び南米の研究開発拠点・人員の拡充及び現地主導型研究の拡大により、現地のニーズに迅速に対応できる研究開発の推進を図っている。また、2015年4月1日付で、国内にある3つのコーポレート研究所とデザイン本部及び海外研究開発拠点を再編し、顧客とともに課題の共有及び新たなソリューションの協創を推進するフロント組織である社会イノベーション協創統括本部、注力分野の技術基盤の強化・融合によって革新的な製品を創出し、新たなソリューションの開発を支援するテクノロジーイノベーション統括本部、長期的視点で最先端の基礎研究を行う基礎研究センタとする体制とした。かかる体制によって、顧客の課題解決に資する研究開発の更なる推進を図っている。
当連結会計年度における当グループの研究開発費は、売上収益の3.4%にあたる3,348億円であり、セグメントごとの研究開発費は、次のとおりである。

セグメントの名称研究開発費
(億円)
情報・通信システム690
電力システム115
社会・産業システム319
電子装置・システム496
建設機械178
高機能材料463
オートモティブシステム610
生活・エコシステム112
その他(物流・サービス他)80
金融サービス3
全社(本社他)278
合 計3,348



なお、当連結会計年度における研究開発活動の主要な成果は、次のとおりである。
・ウォークスルー型指静脈認証技術の開発(社会・産業システムセグメント)
大型施設のセキュリティゲート向けに、歩きながら指をかざすだけで正確な本人確認ができるウォークスルー型指静脈認証技術を開発した。指静脈認証は、近赤外光を指に透過させて、指の静脈パターンを観察・認証する生体認証技術であり、指の位置や向きに合わせて、近赤外光を最適な位置から照射する仕組みを新たに導入した。

・原子分解能・ホログラフィー電子顕微鏡の開発(電子装置・システムセグメント)
原子レベルの分解能で電磁場観察を可能とする、1.2メガボルトの加速電圧を備えた「原子分解能・ホログラフィー電子顕微鏡」を開発した。エネルギーの揃った高速電子ビーム、電子ビームを長時間安定して放出する電子銃、振動・音響・磁場などのノイズを排除する設備技術の開発を行うことで、レンズの焦点ぼけを補正する球面収差補正器の搭載を実現し、43ピコメートル(1ピコメートルは1兆分の1メートル)という分解能(点分解能)を達成した(内閣府の最先端研究開発支援プログラムにより、独立行政法人日本学術振興会を通じて助成を受けた研究による成果)。

・集団の幸福感に相関する「組織活性度」を計測できるウエアラブルセンサの開発(電子装置・システムセグメント)
人間の行動データを取得、解析し、組織の生産性に強く相関する「組織活性度」を計測できるウエアラブルセンサを開発した。ウエアラブルセンサで得られた大量の行動データの分析から、集団の幸福感と強い相関がある身体運動の特徴パターンを見出し、定量化した。

・室温動作可能かつ高電力効率を備えた新型半導体コンピュータの開発(情報・通信システムセグメント)
約1兆の500乗通りの膨大なパターン(組み合わせ)から適した解を導く「組み合わせ最適化問題」を、量子コンピュータに匹敵する性能で瞬時に解く半導体コンピュータを試作した。室温での動作が可能で、かつ、高い電力効率を備え、電力消費量の低減を実現するものであり、対応すべき社会問題の規模に応じて、容易に大規模化できる実用システムの提供を可能にする。

・広域災害時でも情報を失わず、継続的なサービス提供を実現する災害に強いストレージシステム技術の開発(情報・通信システムセグメント)
インターネットなどの広域網が途絶し、被災地からクラウドストレージが利用できないような大災害時においても、被災地内でデータを保護し、継続した情報サービスの提供を実現できるストレージシステム技術を開発した(文部科学省の委託研究である「高機能高可用性情報ストレージ基盤技術の開発」プロジェクトにて、国立大学法人東北大学及び㈱日立ソリューションズ東日本とともに実施した研究の成果)。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01737] S10055M4)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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