有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100O9JF (EDINETへの外部リンク)
帝人株式会社 研究開発活動 (2022年3月期)
(1) 研究開発活動
帝人グループは、「たゆまぬ変革と挑戦」によって新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現に向けてソリューションを提供することで「未来の社会を支える会社」になることを目指しています。重要社会課題として取り組む「気候変動の緩和と適応」「サーキュラーエコノミーの実現」「人と地域社会の安心・安全の確保」「人々の健康で快適な暮らしの実現」に対して、人を中心に考え、Quality of Lifeを向上させる「環境価値」、「安全・安心・防災」、「少子高齢化・健康志向」の3つのソリューション領域を通して価値を社会に提供することを目指しています。また、事業活動に伴う環境、社会への負の影響を最小限とする取り組みも続けています。
中期経営計画2020‐2022「ALWAYS EVOLVING」では、イノベーションの創出基盤を強化し、事業機会の創出を加速することを経営基盤強化の基本方針の1つに掲げています。
イノベーション創出に向け、研究開発においては、マテリアル、ヘルスケア、繊維・製品およびIT事業を併せ持つ帝人グループの特徴を生かした技術の連携・活用と融合・複合化により、グループとしての総合力・機動力を発揮することを推進しています。また、帝人グループ内の技術や人財だけではなく、外部技術の積極的な活用により開発のスピードアップを推進し、IoTモニタリング技術、機械学習やAI技術、またマテリアルズインフォマティックスの利活用による研究開発力の強化にも取り組んでいます。
研究開発体制については、国内12カ所、海外13カ所の拠点からなるグローバルなネットワークを有しており、グループ各社の連携を強化して組織を活性化するとともに、コーポレート組織に新規事業の探索・立ち上げおよびイノベーション創出のための環境整備を実行する組織体制を作り、多様な人財が能力を発揮してイノベーション創出を加速する仕組みを取り入れています。
なお、当連結会計年度の研究開発費は333億円(前期比6億円増)でした。
報告セグメントごとの研究開発活動の概要は次のとおりです。
帝人グループは、「たゆまぬ変革と挑戦」によって新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現に向けてソリューションを提供することで「未来の社会を支える会社」になることを目指しています。重要社会課題として取り組む「気候変動の緩和と適応」「サーキュラーエコノミーの実現」「人と地域社会の安心・安全の確保」「人々の健康で快適な暮らしの実現」に対して、人を中心に考え、Quality of Lifeを向上させる「環境価値」、「安全・安心・防災」、「少子高齢化・健康志向」の3つのソリューション領域を通して価値を社会に提供することを目指しています。また、事業活動に伴う環境、社会への負の影響を最小限とする取り組みも続けています。
中期経営計画2020‐2022「ALWAYS EVOLVING」では、イノベーションの創出基盤を強化し、事業機会の創出を加速することを経営基盤強化の基本方針の1つに掲げています。
イノベーション創出に向け、研究開発においては、マテリアル、ヘルスケア、繊維・製品およびIT事業を併せ持つ帝人グループの特徴を生かした技術の連携・活用と融合・複合化により、グループとしての総合力・機動力を発揮することを推進しています。また、帝人グループ内の技術や人財だけではなく、外部技術の積極的な活用により開発のスピードアップを推進し、IoTモニタリング技術、機械学習やAI技術、またマテリアルズインフォマティックスの利活用による研究開発力の強化にも取り組んでいます。
研究開発体制については、国内12カ所、海外13カ所の拠点からなるグローバルなネットワークを有しており、グループ各社の連携を強化して組織を活性化するとともに、コーポレート組織に新規事業の探索・立ち上げおよびイノベーション創出のための環境整備を実行する組織体制を作り、多様な人財が能力を発揮してイノベーション創出を加速する仕組みを取り入れています。
なお、当連結会計年度の研究開発費は333億円(前期比6億円増)でした。
報告セグメントごとの研究開発活動の概要は次のとおりです。
「環境価値ソリューション」に関わる取り組みとして、高機能素材とマルチマテリアル化により高付加価値用途へ展開し、製品の長寿命化を図るとともに、ケミカルリサイクル技術の応用や複合材料リサイクルの技術課題にも取り組み、カーボンニュートラルの社会実現に資する技術開発・研究開発を行っています。環境対応分野に注力した開発拠点として「European Sustainable Technology Innovation Center」(ESTIC)を設置し、バイオマテリアルの開発、サーキュラーエコノミーの実現や、風力や水素などの代替エネルギーに関する研究開発を推進しています。「安心・安全・防災ソリューション」に向けた取り組みとして、震災対策の一環で構造物の耐震補強材として高強度と柔軟性を兼ね備えたアラミド繊維や炭素繊維の開発を進めています。また、「少子高齢化・健康志向ソリューション」に向けた取り組みでは、ヘルスケア事業との融合領域として骨や再生医療などの分野での研究開発を推進しています。さらに、研究開発のみならず生産工場へのマテリアルインフォマテックス活用やICTの導入を積極的に行い、デジタルトランスフォーメーションを推進しています。 アラミド事業分野では、その高い機能性を活かして自動車、航空用コンテナ、消防服、ロープやケーブル補強など幅広い分野に使用されており、ライフプロテクション、プロテクティブアパレル、オートモーティブ、エアロスペース、インダストリーの5つを主力テーマとして、アラミド繊維製造技術および新商品の開発に取り組んでいます。パラ系アラミド繊維である「トワロン」「テクノーラ」を用いて、海洋ロープ用途開発では、安全性が高く、かつリサイクル可能な海洋ロープの開発を進め、防護衣料用途では製品寿命の延長による環境負荷低減技術の開発に着手するなど、環境に配慮した製品づくりに取り組んでいます。また、メタ系アラミド繊維である「コーネックス」においては、その耐久性、難燃性を生かし、フォーミュラE参戦のEnvision Virgin Racing向け軽量レーシングスーツに採用されました。なお、「トワロン」はグローバル市場における需要の拡大に対応するため、2022年度までに生産能力を25%以上増強する計画を進めています。当該生産能力増強において、CO₂排出量削減技術の導入を予定しており、これにより社会と企業の持続的な発展を目指すとともに、独自のCUSTOMER BENEFIT MODELによりサプライチェーン上での環境負荷低減の見える化の取り組みも開始しています。 樹脂事業分野では、今後成長が見込まれる高速通信、自動車先進化、カーボンニュートラルに対応した高機能材料の研究開発を行っています。ポリカーボネート樹脂では、高度な分子設計技術と重合制御技術を活かして、世界最高水準の屈折率を有するスマートフォンカメラレンズ向け樹脂の開発を進めました。コンパウンド製品では、耐薬品性・耐熱性・硬度・摺動性などの機能を持つ製品群の開発と、持続可能な社会の実現に向けてリサイクル技術を活用した環境対応材料の開発を進めています。加工製品では車載ディスプレイ大型化に対応する高機能シート・フィルムの開発を行っています。また、これらの樹脂材料開発全般において、マテリアルズインフォマティックスを活用することで研究の高速化、高度化に役立っています。 炭素繊維事業分野では、高収益・高成長分野での事業拡大を進めるとともに、環境規制の高まりに伴う低燃費化の要請に応え、環境価値ソリューションとして「軽くて強い」高機能素材の拡大を図っています。特に未来の最新鋭航空機に向けたソリューションとして、炭素繊維原糸から織物基材、熱可塑性及び熱硬化性樹脂を使用した中間材料や工法の開発に積極的に取り組んでおります。炭素繊維については、製造に際してのCO₂排出量の算出方法を確立し、当社が展開する炭素繊維についてライフサイクルアセスメント(LCA)への対応を可能としました。今後は短繊維や中間材料へと、LCA対象範囲の拡大を進めます。また、CO₂排出量低減を目標に、炭素繊維リサイクル技術の開発、社外との業務提携によるリサイクル炭素繊維を使用した製品の生産・供給体制の構築に向けた取り組みを進めており、幅広い潜在ニーズに応える製品の開発をより一層強化し、革新的な高性能材料とソリューションを提供していきます。 複合成形材料事業分野では、成長を続ける電気自動車をはじめとする次世代自動車向けに、環境配慮型の材料やソリューション技術の開発に注力しています。素材から加工、成形、リサイクルに至るバリューチェーン全体のライフサイクルにおけるCO₂排出量削減に向けた技術開発や様々な取り組みの強化を続けており、自動車業界が求める軽量化、安全性と耐久性を実現しながら、素材および製品の開発・設計の段階から環境負荷低減を組み込んでいくことができる世界にも類をみないTier-1サプライヤーとしてのポジションを確立していきます。また、複合材料と金属材料を組み合わせたマルチマテリアル技術を駆使した自動車パーツの製造段階において、積極的に自動化およびICT技術の導入を進めています。この効果により、製品の性能安定性と品質を向上させると同時に生産効率やコスト効率を高めることで、顧客が要求する、より軽く、より複雑な形状の高外観製品を、安定して量産供給することを可能にしています。 新事業分野では、リチウムイオン二次電池(LIB)に使用される溶剤系コーティングセパレータの製造に関して、エンドユーザーや基材メーカーとの連携による次世代新製品の開発を進めるとともに、ライセンスビジネスの極大化を図っています。また、メンブレン事業については、液体フィルターの最先端用途向けに小孔径かつ高流量を実現する膜の開発を継続しています。 当セグメントに係る研究開発費は131億円です。 |
骨・関節、リハビリ・脳神経、呼吸器、代謝・循環器を重点領域に定め、医薬品と在宅医療のシナジーも生かしながら、患者さんのQuality of Life 向上、新たな治療選択肢の提供につながる医薬品、医療機器、そして付加価値サービスを生み出すために、積極的な研究開発を行っています。また、デジタルヘルスケア、機能性食品素材などの分野で、未病~疾病~介護の全てに対応するヘルスケア事業基盤の構築、情報プラットフォームを活用した新規事業の創出に注力しています。 医薬品分野では、「ゼオマイン」の適応拡大として、2021年6月に「下肢痙縮」の効能・効果の追加承認を取得しました。加えて、2021年7月に「ゼオマイン」の流涎症への適応拡大に向けた第III相試験に着手しました。また、2017年にMerck & Co., Inc. にライセンス供与したアルツハイマー病治療薬候補「抗リン酸化タウ抗体」の臨床試験開始に伴い、マイルストーン(一時金)を2021年12月に受領しました。Iktos SASと、医薬品候補化合物の探索プロセスを人工知能(AI)で効率化する技術について共同で研究開発を行う契約を締結しました。2022年1月に医療技術研究所を生物医学総合研究所に移管し、医薬品と医療機器の人財・技術の共創によるユニークなヘルスケアソリューションの創出を目指します。 在宅医療分野では、当社独自技術により40%酸素の制御を可能とした酸素濃縮装置「マイルドサンソ 40i」を上市しました。既に展開中の統合型濃縮器「ハイサンソi」と同様の見やすい液晶表示や通信機能の搭載によって、よりきめ細やかにアドヒアランスの確認をサポートできる製品です。引続き、周辺機器を含めた製品ラインナップの充実のため研究開発を進めます。2020年4月に出資した米国ヘルスケアベンチャーキャピタルファンドであるMedtech Convergence Fundでは米国を中心に医療機器のスタートアップ企業に対する投資やインキュベーション活動を進めており、これらを通じて画期的なヘルスケア領域の新規製品・サービスの獲得を目指します。また、米医療機器メーカーのelectroCoreから、群発頭痛や片頭痛など慢性頭痛を和らげる効果が期待できる機器を日本で独占的に開発・販売する権利を獲得しました。これから日本国内で医療機器としての承認・発売を目指します。 新事業分野では、医療機器分野において、大阪医科大学、福井経編興業㈱との3社で共同開発を進めている心・血管修復パッチ「 OFT-G1(仮称)」について、その臨床試験で目標としていた症例数の被験者登録を完了しており、承認申請および上市を目指して開発を継続して進めています。また、人工関節事業を展開する帝人ナカシマメディカル㈱は、2012年より日本医療研究開発機構(AMED)において東京医科歯科大学を代表機関とするプロジェクトの成果として、自家骨を粉砕して充填することのない脊椎固定用デバイス「UNIOS PLスペーサー」を開発し、2021年6月に上市しました。 当セグメントに係る研究開発費は171億円です。 |
繊維・製品事業では、衣料製品や産業資材を中心とする様々な用途で付加価値の高い繊維製品を開発し、人々の暮らしを進化させていくとともに、環境問題をはじめとする様々な社会課題に対するソリューションを提供しています。未来を見据えた、豊かな暮らしの実現と、サステナブルな社会を支えていくことが重要な課題です。コロナ禍における巣ごもり需要に対応する機能性原綿として、抗菌・抗ウイルス性能を有する「ウイルサラバ」と、抗菌・防ダニ性能を有する「ダニスト」を開発するとともに、医療従事者向けに、高い安全性と快適性を兼ね備えた着脱しやすい形状の医療用ガウンを開発しました。また、環境戦略「THINK ECO」のもと、リサイクルポリエステル原料を使用した超極細ポリエステルナノファイバー「ナノフロント」の量産化技術を確立しました。これにより、当社が展開する衣料用のポリエステル繊維は、全てリサイクル原料を使用することが可能となりました。 当セグメントに係る研究開発費は19億円です。 |
ネットビジネス分野において、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」へのAIの適用について、 またITサービス分野において、ヘルスケア領域等でのデータ活用・AI活用について研究開発を行いました。 当セグメントに係る研究開発費は2億円です。 上記セグメントに属さない研究開発活動として、再生医療事業領域において、当社の子会社である㈱ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングが自家培養口腔粘膜上皮「オキュラル」の製造販売承認を取得し、また、他家(同種)培養表皮「Allo-JaCE03」の治験を開始しました。また同社は、2022年1月に、第 10 回 技術経営・イノベーション大賞において、日本初の再生医療等製品 自家培養表皮「ジェイス」の普及に関する功績で「経済産業大臣賞」を受賞しました。同社はヒト培養表皮モデル、ヒト培養角膜上皮モデルである「ラボサイト」シリーズを製造販売していますが、帝人の技術も組み合わせて「ラボサイト」後継品の開発を推進し、高い成長率が想定される動物実験代替製品事業の拡大を目指します。 この他、グループ共通の基盤技術の向上やエンジニアリング分野に関する研究開発等を行っています。 これに係る研究開発費は11億円です。 |
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