株式会社ヨコオ 研究開発活動 (2014年3月期)

当社グループの研究開発活動は、本社(研究開発部、事業部技術部門)及び現地開発拠点で行っております。中長期的に、当社主要市場である自動車市場、半導体製造・検査市場、モバイル端末市場、医療機器関連市場は、ハイブリット自動車/電気自動車をはじめとする新型の環境対応車や、タブレット/ウェアラブル端末など次世代型製品の普及、低侵襲医療の浸透により、市場の拡大が予想されます。
当社グループでは、「全社成長戦略」に基づき、当社グループの基盤技術であるアンテナ技術、半導体応用技術、マイクロウエーブ技術、セラミックス技術、微細精密加工技術を核に、研究開発部門、事業部技術部門及び現地開発拠点が一丸となって、技術集積度がより高く付加価値の高い製品への展開に重点をおき、新技術、新製品開発に向けて研究開発活動を展開してまいりました。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額(人件費、経費を含む)は20億3千8百万円であります。なお、研究開発費の総額には特定のセグメントに関連付けられない事業横断的な研究開発に係る費用2億4千9百万円が含まれております。

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 車載通信機器
車載通信機器セグメントでは、AM/FM/TV・地上デジタルTV・セルラー・GPS・衛星DAB等多岐にわたるメディア用アンテナの複合化の推進と、小型・低背、高性能アンテナの開発を推進してまいりました。次期戦略製品として、更なる超低背・超小型AM/FMアンテナの技術開発と、安全・安心な新世代の交通インフラ確立に向けた各種ITS関連システム・機器や、新興国需要に対応した速度監視システム用パルスドップラーレーダー、車種判別可能なプロファイラーレーダーなどの技術開発を推進しております。当連結会計年度における研究開発費の金額は10億6百万円であります。

(2) 回路検査用コネクタ
回路検査用コネクタセグメントでは、大電流化に対応したIC検査用ソケットの開発を推進するとともに、プローブ表面の改質技術など高性能化・高耐久化に関する研究開発を進めております。また、プローブカード分野では低熱膨張率φ300mmLTCCインターポーザ基板の商品開発を推進するとともに、フォトリソ技術による半導体挟ピッチ化・多ピン化・高周波化のロードマップに対応可能な新規プローブカードの開発を推進しております。ミリ波帯半導体の高周波測定に対応可能なプローブユニット(PENPROBE)の開発を完了し、ラインアップの拡充を進めております。当連結会計年度における研究開発費の金額は5億5千4百万円であります。

(3) 無線通信機器
無線通信機器セグメントでは、スマートフォン・モバイル端末市場向けコイルコネクタ、スプリングコネクタ、板バネコネクタ、ユニバーサルコネクタの商品開発を推進してまいりました。更に、5Gbps,10Gbpsといった高速光通信に対応する光コネクタの開発も推進しております。本セグメントに入れております医療機器関連分野では、当社の微細精密加工技術、高周波技術を応用し、日米の大学・医療機関と新たな低侵襲の医療用具や検査機器の共同開発を推進しております。当連結会計年度における研究開発費の金額は2億2千8百万円であります。

当社グループは、これらの研究開発活動を更に深耕・展開し、更なる売上拡大・収益拡大に貢献してまいります。