株式会社デジタルガレージ 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2017年3月期)

(1)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて11,300百万円増加し、59,624百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が7,326百万円、受取手形及び売掛金が1,614百万円、決済事業等に係る未収入金が1,476百万円増加したことによるものであります。

(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて3,058百万円増加し、32,070百万円となりました。この主な要因は、のれんが353百万円減少した一方、投資有価証券が3,521百万円増加したことによるものであります。

(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて8,628百万円増加し、38,815百万円となりました。この主な要因は、決済事業等に係る預り金が3,251百万円、短期借入金が2,800百万円、支払手形及び買掛金が984百万円、1年内返済予定の長期借入金が937百万円増加したことによるものであります。

(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて2,015百万円増加し、18,499百万円となりました。この主な要因は、長期借入金が1,836百万円増加したことによるものであります。

(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて3,715百万円増加し、34,379百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上により4,299百万円増加した一方、剰余金の配当により1,410百万円減少したことによるもののほか、その他有価証券評価差額金が502百万円増加したことによるものであります。

(2)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、25,335百万円と前連結会計年度末と比べ7,013百万円(38.3%)の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は4,148百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益5,829百万円に加え、預り金の増加額3,247百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額1,789百万円、未収入金の増加額1,025百万円、売上債権の増加額808百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,452百万円となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入2,427百万円であり、支出の主な内訳は、関係会社株式の取得による支出2,334百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出853百万円、関係会社出資金の払込による支出600百万円であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は4,176百万円となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入4,500百万円、短期借入金の純増額2,800百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出1,713百万円、配当金の支払額1,407百万円であります。

(3)当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は36,451百万円となりました。これは主として、マーケティングテクノロジー事業、フィナンシャルテクノロジー事業が順調に推移したことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は723百万円となりました。これは主として、マーケティングテクノロジー事業、フィナンシャルテクノロジー事業が順調に推移した一方で、インキュベーションテクノロジー事業において、中長期的視野におけるインキュベーションを企図し、売却ポートフォリオの見直しを行ったことに加え、保有有価証券の一部について減損処理を行ったことによるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は3,688百万円となりました。これは主として、メディアインキュベーション事業が堅調に推移したこと等により、持分法による投資利益2,539百万円を計上したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は4,299百万円となりました。これは主として、投資有価証券売却益1,829百万円(内、インキュベーションテクノロジー事業における投資有価証券売却益1,368百万円)を計上したことによるものであります。