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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1009ARH

有価証券報告書抜粋 株式会社ダルトン 研究開発活動 (2016年9月期)


経営上の重要な契約等メニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは、セグメント別に研究開発を進めており、施設機器においては、研究室の環境改善、研究者の安全性確保、有害物質の物理的封じ込め技術の確立、実験研究に必要な特殊環境の提供及び省エネ対策等を主要課題としております。機械装置においては、解砕機や造粒機などの開発・改良を中心に研究開発を行っております。当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は90百万円であり、各セグメント別の研究目的、主要課題は以下のとおりであります。

(1)施設機器
① 科学研究市場向け主力製品
当社の主力製品であるドラフトチャンバー、実験台及び関連製品で構成されている「ユニエックスラボ」シリーズにおいて、追加機種及び新規製品の開発を行っております。
ドラフトチャンバーについては、特殊用途向け機種の充実化を図るため、追加機種の開発を行ってまいりました。当社独自の気流制御機構「ユニオプトフロー」を搭載した低風量タイプの低床型ドラフトチャンバー、内部視認性が非常に高い標準風量タイプのウォークイン型ドラフトチャンバー及び卓上型ドラフトチャンバーを追加機種として近くリリースいたします。
海外メーカーとの提携製品については、スウェーデンのフューメックス社製のアーム型ローカル排気フードシリーズにおいて低圧力損失型の新製品を導入するほか、新たな提携先とダクトレスヒュームフードの導入準備及び共同開発を開始しております。
業務提携先であるドイツのワルドナー社とは、技術連携の促進による新規製品の共同開発、相互利用などの連携活動を更に深めております。
② 研究環境改善と安全性確保
製薬市場で要求の高い高薬理活性物質の封じ込め対策分野においては、個別案件向けのカスタマイズ製品として対応しているフィルター付ドラフトチャンバーに当社が取得した特許技術を適用した新製品の標準化を進めており、2016年6月に開催されたインターフェックスジャパン展に試作機を参考出展いたしました。また、この分野向けとして更なる新製品の開発活動を行っております。
研究実験施設の環境改善と研究者の安全性確保を目的とした基礎研究については、社内及び外部の研究機関と共同で活動を進めております。
(研究開発費42百万円)

(2)機械装置
① 連続造粒システムの開発設計
乾式混合、混練(液と粉体の混合)、造粒、乾燥を自動で行う連続造粒システムのラボスケールをコンセプト機とし、同機能を有する生産スケールの開発設計に取り組んでおります。従来のバッチ処理では、生産量をコントロールするにあたり、異なるバッチスケールの装置を用いることが必要となる場合があります。この場合、スケールごとの運転条件を検討する必要があり手間暇を要します。また、装置の肥大化そしてこれに伴う設置スペースの肥大化など課題が多く存在します。一方、連続システムでは、生産量のコントロールは運転時間を調整することのみで対応でき、また、バッチ処理で発生しやすい製品のムダが連続システムではほぼ発生しません。その他にも当社比では、装置の占有面積において、バッチ処理用装置群と比較して約40%程度となる見込みであり、コストや省スペースにおいてユーザーに訴求できるようになります。
② 連続造粒システムにおける監視機能の向上
①の連続造粒システムにおいて品質に影響をおよぼす因子をインラインにて測定するProcess Analytical Technology(PAT)を導入し、より安定的にお使いいただくための監視及び制御機能を構築中であります。従来のサンプリング方式では対応できなかった品質の変化へのリアルタイム対応が実現できます。品質の大きな影響を及ぼす主薬含有率や製品に含まれる水分量は近赤外線(NIR)測定機を用いて、製造される顆粒の粒子径は画像解析を用いて測定します。PATの導入により、これらの因子数値が設定数値から外れないように装置パラメーターをフィードバックにてコントロールすることができます。
③ 複合型造粒ユニット
①の連続造粒システムでは完全には対応できない球形顆粒を製造する場合には押出造粒機が適用され、食品や農薬をはじめ多くの業界にお使いいただいております。球形顆粒を製造するためには押出造粒機の後工程に球形化装置を用いますが、これまではそれぞれが独立したバッチ処理であり、人手を必要としていました。この押出造粒機と球形化装置を複合化して人手を要さない自動造粒球形装置の設計開発に取り組んでいます。複合化によりコンパクトとなり省スペースを実現し、省人力となります。
④ 半導体関連
主力製品であるリフトオフ装置のテスト機更新を行いました。現テスト機が10年前に製作したものであり機能、性能ともに古く、ユーザー要望に対して良いテストパフォーマンスが得られていない問題がありましたが、新テスト機には弊社独自の機能であるスラッジ飛散防止システム(シリコンウエハーより剥離したスラッジカスが装置内で飛散しない様スプレーにて強制的に飛散を抑え込むシステム)を搭載し、他社との差別化を図れる装置となります。
また、現状は手動操作でテストを行っておりましたが、自動機能を組み込むことにより誰でも同じテスト結果が得られ、より高いテストの実施が可能となりました。
リフトオフ工程はスマートフォンに搭載されるSAWフィルター生産に必要不可欠のため、今後国内外で多くの需要が期待されます。
⑤ アイソレータ関連
PET製剤化用無菌アイソレータの開発を行いました。癌の早期発見等に効果的なPET検査に使用されるPET薬剤を製造する際、製造基準が厳しくなる中、製造現場では無菌空間の確保が大きな課題となっており、課題にはグレードの高い無菌空間の構築、手間とコスト、作業効率の低下があげられます。そこで弊社製品であるフレキシブルエンクロージャーとハードアイソレータを融合させ、医薬品レベルに対応した低コストの無菌アイソレータを開発し製作しました。
この装置はPET製剤化用だけでなく、今後成長が期待できる再生医療や大掛かりな設備が構築できない大学、研究所等にも導入が期待できます。
(研究開発費48百万円)

経営上の重要な契約等財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02799] S1009ARH)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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